この劇場は女優の那須佐代子さんが支配人を務めてられるという。
初訪問。閑静な高級住宅街?と思われる場所の
マンションの一部が劇場スペースとなっている。
この日は、西武新宿線「下落合駅」から歩く。
聖母坂を歩いて上がる。
聖母病院が美しく静謐で簡素なたたずまい。
その坂を上りきって目白通りを左に折れ少し行った
南長崎1丁目交差点のすぐ手前にその劇場はある。
隣は昔から続いていると思われる個人でやっているおもちゃ屋さん。
歴史のある街だということが良くわかる。
マンションの2階に上がってその目白通り沿いに受付窓口がある。
この広いスペースは元々劇場を作るために作られたのか?
王子小劇場やこまばアゴラ劇場くらいの大きさ。
キャパは100人はいかないのでは?
この劇場でてがみ座が1か月にわたるロングラン公演を行っている。
まるでブロードウェイのオフオフシアターのロングラン公演のような素敵な取り組み。
1か月も上演してくれれば時間を合わせて見に行くことが出来る。
地域密着の劇場らしい良さがある。
長田育恵の作になる本作は舞台がサンクトペテルトブルク(当時のレニングラード)の
冷戦時代からそれが終結してソ連が崩壊してロシアになって10年後が描かれる。
運河沿いのアパートの一室が本作の舞台である。
三世代にわたって延々と住み続けている共同住宅。
元々国営住宅だったのがソ連が崩壊して個人の手に所有権が移譲された。
現在はシェアハウス的な感じで
数組の人々がこのアパートに住んでいる。
石村みか演じる女性はここで生まれここに住み続けている。
彼女の父親(半海一晃)はかつてここに住み、詩人を職業としていた。
しかし、詩人で食べて行けるはずもなく、
さらにその詩作という芸術的行為、さらにはその作品自体が
反国家的とされ5年間シベリアで強制労働をさせられた。
その後、父親は国外追放を余儀なくされる。
たった一人で冷戦時代のソ連をカバンひとつで出国することとなった。
彼はユダヤ人だったのでイスラエルに行けとソ連国家から言われるのだが、
国境を超えて米国に行くことを決意する。
それから米国に亡命したユダヤ系の詩人は
たった一人ぼっちで米国で暮らし、家族に連絡を取ることもできず、亡くなった。
1999年のある日、米国から彼の遺品を持った男性がこのアパートに現れる。
そして、娘(石村みか)と再会し、彼女の父親のことについて語り合う。
このアパートには職のない若者やチェチェン共和国の近くの出身の娼婦たちがやってくる。
ロシアの現状はそんな感じなのだろうか?
このアパートにはロシアでのマイノリティと呼ばれる人たちが暮らす。
この街にテロが起き爆破事件が発生する。
俳優の演技がやや過剰かなと感じるところがあるのだが、
そうして見ていると後半部分の
詩人の父親が三つの理由で国外追放された、というくだりから俄然面白くなる。
国外追放には、ユダヤ人であること詩人であることと、さらにもう一つの理由があった。
米国からやってきた男の話を聴き、父親が残した手紙を読んで、娘が父親の人生を想像し
父親に対する感情が変化していく。
いまは亡き父親と娘の長い長い時間を経た物語。
上演時間2時間。30日まで。

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