久しぶりのイデビアン・クルーの新作公演。
ダンス公演で、しかも世田谷パブリックシアターという大きな劇場。
しかし、平日の夜にもかかわらず3階席まで観客が入っている。
イデビアン・クルーあるいは作・振付の井手茂太さんのファンがたくさんいるという証拠だろう。
その作風は相変わらずユーモアにあふれている。
井手さんといえば「オーシャンゼリゼ」を替え歌にした
「オーヘパリーゼ」という楽曲に合わせて
会社帰りの小太りのサラリーマンが路上で突然踊りだす!というCMを
覚えている方もいるのではないだろうか?
その小太りのサラリーマンがまさにこのカンパニーの主宰でもある
井手茂太さん。
井手さんは小太りなんだけど身体の動きが敏捷でキレが良く、
そのギャップに観客の笑みがこぼれる。
イデビアン・クルーとはそういうダンスをするカンパニーであり。
それは20年近く変わらない。
そして、こんなにユーモアあふれるコンテンポラリーダンスをするカンパニーを他に知らない。
激しいものやカッコいいものはいくつかあるが、
ユーモアとペーソス溢れるカンパニー。
まるで、パントマイム劇を見ているよう。
強いて言うなら以前の「水と油」というパントマイム集団に通じるところがある。
現在「水と油」は解散し小野寺修二などがカンパニー・デラシネラという
ユニットを結成して現在も活動を続けている。
今回の作品で特徴的だったのは大谷能生の音楽が管楽器4本の生演奏だったこと。
生の楽器演奏は舞台でものすごいチカラを発揮する。
可能な限り生演奏を行うことによって観客はその場所に居る同時体験感が強くなる。
そして、その音楽に合わせてイデビアン・クルーのダンサーたちが
奇妙な踊りを繰り広げる。
オープニングは各自様々な衣装を着て舞台中を歩き回るところから始まる。
手にはなぜかみんな白い紙袋をさげている。
イデビアン・クルーらしい着物を来たダンサーも登場する。
音楽が鳴り出すとみんなが一斉に奇妙なダンスで行進を始める。
文章だとなかなかうまく伝えられないが、
その行進がいまだに脳内イメージとして離れない。
そんな公演なのである。
しゃれた音楽と相まって、これってジャック・タチの映画にとっても良く似ていると思った。
ジャック・タチの映画もセリフがあまりなく動きと音楽だけで状況を説明し、
それをコミカルなストーリーに仕立てあげる。
井手さんの今回のダンスもまさにそんな感じ、
何となくのストーリーみたいなものがそこから見えて来て、
それが私たちの日常に通底しているところが似ているのだ。
まさに、ジャック・タチの「僕のおじさん」シリーズや
おおいなる失敗作(興行的にという意味でも)で意欲的な作品と言われている
「プレイタイム」などを思い出す。
ということは、ジャック・タチの映画が好きな人はこのダンスが好きになるのでは?
と思うのですがいかがでしょうか?
20日まで上演しているので、ぜひ確認してきてください。
上演時間60-70分。
あの奇妙な行進のシーンが今も頭から離れられない。
ダンス公演とはそうした瞬間的な印象を残すことも一つのスタイルなのだろう。


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