世間はワールドカップである。
いや世界がワールドカップと言ってもいいかもしれない。
先日の日本戦は仕事先で観戦することとなった。
ニュルンベルグの会場なんだと思った。
青空が広がり、気持ちのいい中でのクロアチア戦だった。
ニュルンベルグは第二次大戦の戦後処理が行なわれた場所。
敗戦国の戦犯がここで裁判を受けた。ドイツ軍の戦犯が中心である。
この場所で、同盟国だった日本が戦っている。
クロアチアという国も、ソビエト連邦が崩壊して出来た国。
ベルリンの壁が崩壊し、ロシア周辺の民族が次々と独立国を作った。
チェチェン問題では、いまだにロシアとの軋轢が続いている。
チェチェンが資源豊かな富める地域だったのが、それを加速する。
もとい。ユーゴスラビアをチトーというカリスマリーダーが率いていた
時代が終わりを告げ、ユーゴ内戦が勃発。
そのごたごたの中から、クロアチアという国が出来る。
そして、彼らがワールドカップで善戦する。そうやって世界は変わっていく。
僕が子供の頃、ソビエト連邦が崩壊なんて誰が考えただろうか?
絶対というものは何もない。
その中で今回の、自衛隊サマワからの撤退が決定した。
イラクのマリキ首相が、現政府に治安権限を委譲することになったからだと
新聞には書かれている。
先日、ブッシュ大統領がマリキ首相を緊急訪問したことと何か関係があるのだろうか?
その事実がなければ、陸上自衛隊はサマワに駐留しつづけているのだろうか?
そして、一体、陸上自衛隊はサマワで何をやってきたのだろうか?
僕たちには伝わってこないようなことを
キチント誰かが伝えることが必要なのではないだろうか?
そんな気持ちをもった、撤退報道である。
諸手を挙げて、大喜びなどという構図はあり得ない。
世界は、そんなにシンプルではない。