岡田利規がこの「現在地」という戯曲を書いて上演したのは2012年のことだった。
2011年3月11日に起きた東日本大震災、
そしてその後の「えふいち」=福島第一原発の全電源喪失にともなう
メルトダウンの発生。
当時は、何が起きて、どうなっているのか?を知らされないまま
「ただちに人体に影響が出ることはない」とマスコミ報道を通じて
政府は言い続けて来ていた。
その時の得体の知れないものに対する恐怖感は
私たちの中に確実にあった。特に首都圏に住んでいるものとっては。
その時の「怖れ」とか「不安感」みたいな記憶が2012年の「現在地」の上演時には
確実にあって、それが今年2016年になると消えつつあるんだな!
ということが実感できた芝居だった。
演出はキュイの綾門優季。戯曲に書かれていることを忠実に舞台上で再現していく。
面白いのは男(中田麦兵・シンクロ少女)が一人登場するのだが
ト書きや指定などを彼がセリフとして語るところ。
6人の女優たちは客席で「朗読者」を朗読している。
客席は左右に挟む形で作られており、
真ん中にランウェイのような通路があり、左右の客席の後ろも俳優が
通ることのできる幅が開けられている。
男は無言でランウェイや後ろの通路を静かに歩いていく。
まるで「わたしたちの中の形にならない不安」がそこにいるようである。
山の手のお嬢さん言葉で語る語り口も
戯曲の指定通り「○○だわ」と語尾の「だわ」をつけるのが印象に残る。
そして、ある村に起きたいくつかの不安にさせるエピソードが
女優の口を通して語られる。
そのセリフの断片を組み合わせていくと、
私たちが持っている「なにかよくわからないものに対する不安」が
顕在化していくのである。
無隣館の1期生で青年団の「坂倉花奈」同じく青年団の坂倉奈津子、
無隣館の西村由花、鶴田理沙などが印象に残った。
この日は楽日で、観客席に岡田利規さんがいらしていたので
見ている私もなぜか緊張したのだった。12月5日観劇。


htmx.process($el));"
hx-trigger="click"
hx-target="#hx-like-count-post-27214732"
hx-vals='{"url":"https:\/\/haruharuy.exblog.jp\/27214732\/","__csrf_value":"1f9a5d2852cc621b9ccba55745dd01c65af77f527ce790ed44b70888136774714e17a83e57293b26b9f3e09daa9096332fbdb3e31236727bd483213644305d7c"}'
role="button"
class="xbg-like-btn-icon">