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年末になっていいなあと思えるものを何本か見ることができた! 今年の回顧をしようと振り返ると、今年の前半に見た 舞台の印象が弱くなっていることに気づく。 人間の記憶なんてそんなものかも知れない。 しかし、舞台芸術には、それらを上回るインパクトのあるものであれば 数年前のものであってもしっかりと記憶しているのも確か。 劇場のどこで誰と見たかまでが蘇ってくる。 それは観劇が「演劇体験」と言われるように イベントへ「参加する」という一緒に舞台を創り上げるような感覚があるからなんだろう。 例えば三谷幸喜の「君となら」(@パルコ劇場)の初演のことは いまでもはっきりと記憶に残っている。 飴屋法水さんが演出された「転校生」(@東京芸術劇場プレイハウス)も同様。 そのほかにもKERAさんの「フローズンビーチ」(@紀伊国屋ホール)や 平田さんの「冒険王」(@こまばアゴラ劇場) そして、1982年だったか劇団新感線の「熱海殺人事件」(@オレンジホール)、 1983年あたりの第七病棟の「ビニールの城」(@大阪は九条の安治川沿いの倉庫)などなど。 最初にインパクトを与えてくれた人たちの「舞台」を追いかけ続けていると いつのまにか観劇本数が増えていき、 自分の時間と体力との勝負となる。(泣・笑) その中で今年の記憶に残った作品は 1、「車窓から、世界の」Iaku(@こまばアゴラ劇場) 2、「母と惑星についておよび自転する女たちの記録」(@パルコ劇場) 3、「insider」風琴工房(@Half Moon Hall) 4、「夫婦」と「おとこたち」ハイバイ(@東京芸術劇場) 5、「ニッポン・サポート・センター」青年団(@吉祥寺シアター) 6、「治天の君」(再演)劇団チョコレートケーキ(@シアタートラム) 7、「義経千本桜・渡海屋大物浦」木ノ下歌舞伎(@シアターイースト) 8、「自己紹介読本」城山羊の会(@小劇場B1) 9、「エノケソ一代記」シス・カンパニー(@世田谷パブリックシアター) 10、「子どもたちは未来のように笑う」遊園地再生事業団(@こまばアゴラ劇場) 番外: 1、藤田貴大「マームとジプシー」2016年全仕事 2、蜷川幸雄 死去 3、コンドルズ20周年記念 @NHKホール 1、「車窓から、世界の」Iaku(@こまばアゴラ劇場) 2014年ピッコロ劇団で上演されたものの。再演らしい。 再演をベストワンにするのは、どうなのか?などと悩んだが、 やはりこの作品の出来が素晴らしかったので是非取り上げたいと思い 今後への希望も含めてのベスト1! 複雑な時代を複雑なまま提示して私たちにそのことに向き合い考えさせてくれる舞台だった。 作者からの強烈なメッセージの提示というよりも、 みんなでこうした問題を考え続けよう!という提起である。 こうした問題提起が出来るのは演劇の大きな役割のひとつではないだろうか? 2、「母と惑星についておよび自転する女たちの記録」(@パルコ劇場) 蓬莱竜太の戯曲がすばらしい。そして栗山民也の演出に応えた 四人の女優(志田未来、鈴木 杏、田畑智子 ・ 斉藤由貴)がいい! 30年以上の歴史を刻んだ「パルコ劇場」で見た最後の公演となった。 ハートマークが座席に浮かび上がる。 そんな劇場がまた新たに完成することを楽しみにしています。 3、「insider」風琴工房(@Half Moon Hall) この数年の詩森ろばさんの活躍が目覚ましい! 今年も本作をはじめとし「OKINAWA1972」「4センチメートル」「残花」などなど 多くの作品を発表して、そのどれもレベルが高い。 KERAさんしかり藤田貴大しかり、ある時期、多くの仕事をして どれもがいい仕事になる時期というのがあるが、 詩森さんはまさにそうした時期を迎えているのだろう。 本作はその中でも現代社会の経済のことについて取り上げた硬派な作品。 詩森ろばは演劇界の「池井戸潤」である。と個人的に決めつけているが、 みなさんはいかがでしょうか? 4、「夫婦」と「おとこたち」ハイバイ(@東京芸術劇場) ハイバイの舞台の評判が評判を呼び、 なかなかチケットが取れにくい劇団の一つになっている。 この2作を見ることが出来て良かった。 「夫婦」は作家の岩井秀人の実のお父さんとお母さんの夫婦の話。 どうやって、人は夫婦になっていくのか?みたいな視点から 岩井さんの両親を夫婦としてとらえている。 TBSの「逃げ恥」が今年ヒットしたが、これもどのように、 「夫婦にあるいは恋人に」なっていくのか?というドラマだったのでは? 脚本家の野木亜紀子に注目!「重版出来」も野木さんの脚本。 野木さんは学生時代、演劇をおやりになっていたらしい。 「おとこたち」(再演)は初演を見ることが出来なかったので、 今回やっと見ることが出来た。何気ない男たちの半生を描いた物語。 岩井さんの人に対する視点がいい! 普通の人を演劇的に描くことのできる優れた作家。 5、「ニッポン・サポート・センター」青年団(@吉祥寺シアター) 平田オリザさんの八面六臂の活躍には本当に感心する。 その体力と気力に!ランニングをされていたことなどが影響しているのか? 「疲れを知らない」とはこういう人の行動のことを言うのだろう。 書籍の出版から地域創生、国際交流、教育や劇団の運営、 さらには行政とのかかわりから、劇作から演出まで。 こうして幅広くできる人はそれらのことをすべて高いレベルでこなしながら 進み続けることができる。その結果多くの人に影響を与え、 平田さんのようになりたいと思う人が増えていけば世界は面白く楽しくなるだろう! 私自身もその一部でもいいから 自らの行動で世界が少しだけ楽しくなるといいのにな!と思う。 6、「治天の君」(再演)劇団チョコレートケーキ(@シアタートラム) 本作も再演ではあるが「駅前劇場」で見た濃密さが「シアタートラム」という劇場でも その濃密さを維持しつつ、さらに精細なところが、ますます詰められ良くなった舞台となった。 大正天皇の国民に寄り添う気持ちが良く伝わって来た。 そして彼を支える、松本紀保が素晴らしい。 強さと優しさは表裏一体なのだ!と痛感させられる。 7、「義経千本桜・渡海屋大物浦」木ノ下歌舞伎(@シアターイースト) 木ノ下歌舞伎の快進撃が止まらない! そして一度ファンになるとまた見たくなるというのが木ノ下歌舞伎のすごいところ。 補綴の木ノ下裕一さんの「歌舞伎LOVE」が半端ない! 京都に暮らすということで、こうした探求に磨きをかけるということがあるのかも知れない。 京都学派がなぜ生まれたのかのヒントになるような。 8、「自己紹介読本」城山羊の会(@小劇場B1) 山内ケンジさんの舞台。今年の本公演はこれ1作だった。 ほかには4月末に「Wけんじ企画」と銘打って、公演が行われた。 青年団の山内健司さんが俳優として山内ケンジの舞台についに登場! 実は、山内ケンジさんに薦められて青年団の「冒険王」を初めて見たのが1996年だった! そのとき「冒険王」に山内健司さんが出演しており、あれから20年の歳月が過ぎ、 ついにという思い爆発の舞台となった。 そして、年末に独特の空気をもった「自己紹介読本」を見ることが出来た。 あの独特な「笑い」と「空気」の感覚をぜひ多くの方に体験していただきたい。 来年は早々に映画「At the Terrace」(山内さんの岸田戯曲賞を取った舞台「トロワグロ」の映画化)が 劇場で再上映される。 9「エノケソ一代記」シス・カンパニー(@世田谷パブリックシアター) 三谷幸喜の今年の仕事と言えば「真田丸」だろう! 好調な視聴率も含め、多くの人が目にすることになった優れたドラマだった。 その三谷さんの久しぶりの舞台の新作!そして秀作! 三谷さんがお書きになった「芸道もの」のジャンルとしては 戸田恵子の一人芝居「なにわバタフライ」以来。 三谷さんは何かを極めた人とその周辺を描くのが本当にうまい。 そういえば、噺家の立川志の輔もこうした「芸道もの」的な話が好きで「中村仲蔵」などの 落語の上演をされている。 エノケンのことが本当に好きで自らもエノケンになりたいという男がいたとしたら というお話にリアリティを持たせることが出来るのは 俳優のチカラと三谷さんの筆力が合体したたまものでは? 10、「子どもたちは未来のように笑う」遊園地再生事業団(@こまばアゴラ劇場) 本作は、ワーク・イン・プログレス公演と本公演があって、 その両方を見て、そのどちらも興味深いものがあった。 これから、こうしてワーク・イン・プログレスを経て 本公演に至るものがさらに増えてくるかも知れない。 観客は一緒に舞台を作っているような感覚になり、その感覚も含めて 新たな演劇体験と言えるのではないだろうか? ワーク・イン・プログレス公演のときにあった、爆発的な感じが 本公演では精細に整えられることによって魅力が変わっていったりするのを見るのが面白かった。 デッサンやラフ絵の方が、勢いがあって、清書するとその勢いがなくなるなんてことが 絵を描いているとあるが演劇公演でも似たようなことを体験することができた。 (番外:ベスト3) 番外1:藤田貴大「マームとジプシー」 2016年全仕事 藤田貴大(マームとジプシー)も、詩森ろば(風琴工房)さん同様、 この数年、乗りに乗って精力的に作品を発表している芸術家である。 そのスケールは演劇界を超えてもはや現代アートか?と思えるほど。 演劇における力強さと心情豊かなリリカルさを兼ね備えたものがそこには確かにある。 1月、藤田さんと蜷川幸雄さんとの共同公演が蜷川さんの肺炎・体調悪化で中止になった。 上演する筈だった作品=「蜷の綿」(@さいたま芸術劇場) 2月「Kと真夜中のほとりで」(@さいたま芸術劇場小ホール) 上記の公演の代わりに急遽行われることになったのでは? 4月から5月にかけて新宿の「LUMINE0」のオープンに合わせて マームとジプシーの過去作3作が上演された。 そのうちの2作「カタチノチガウ」「あつこのはなし」を観劇。 (もう1本は『てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。 そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて。』) 9月「クラゲノココロ」「モモノパノラマ」「ヒダリメノヒダ」マームとジプシー(@さいたま芸術劇場) 12月「ロミオとジュリエット」マームとジプシー(@東京芸術劇場プレイハウス) ほかに京都での公演やワーク・イン・プログレス公演などなど、 ものすごい勢いで作品を作り続けている。来年も楽しみ。 そして、青柳いずみが素晴らしい。マームとジプシーを代表する看板女優! 番外2:蜷川幸雄 死去 2016年5月12日死去。満80歳だった。 蜷川さんを追悼して多くの番組が上映された。 そのどれもが面白く、この世代の持つ、芸術に対する力強い愛情と アバンギャルド精神を強く感じた。 80歳の人がそうなんだから、やはり若々しさは年齢とは関係がないんだと、おおいに納得。 精神の若さをいつまでも失わず、その若さを 演劇というジャンルで十分に発揮することのできた芸術家だった。 蜷川幸雄さんの仕事場の風景が素晴らしい。 あんな庭がある小屋で 日がな一日、一人でいろんな夢想をしながら創作をしてみたいものだ!と思った。 蜷川さんを引き継いで吉田鋼太郎さんがさいたま芸術劇場で シェイクスピア作品をコンプリートすべく新たな創作を続けることが決まった。 蜷川さんのもとで育った、原田保、井上正弘、中越司、井上尊晶、明石伸一などが 新たな試みをしてくれるだろう。 蜷川さんの魂を引き継いだのではないか? と思えるような藤田貴大の「蜷の綿」の公演を見たいものだ! そして、さいたま芸術劇場で蜷川さんが育てた 「ゴールドシアター」の面々と「ネクストシアター」の若者たち! 彼らの今後をどのように発展させるかが 「さいたま芸術劇場」のスタッフに託されたのだろうか? 12月。その集大成としての「1万人のゴールドシアター」(@さいたまスーパーアリーナ)の 公演が行われた。上演台本・演出:ノゾエ征爾。 たくさんの人が登場しているだけで人の気持ちが動くのだということを実感させてくれた。 番外3:「コンドルズ20周年記念」 @NHKホール あのコンドルズが結成20周年を迎えた。1回限りの公演の予定だった NHKホールの公演が即日完売となり、 前日に追加公演を実施することになっていくことが出来た。 NHK「てっぱん」の振り付けやその後の「からだであそぼ」や「真田丸」に至るまで、 いまやコンドルズとNHKは切っても切れない仲である。 そのNHKのホールに こんなにもコンドルズが好きな人が集まって温かく盛り上がるのか! を実感できた公演だった。 アラフォーのおじさんたちが一生懸命に演じ踊ることが これだけの人を集め夢中にさせる。その可能性が誰にでもあるんだよ! ということが実証された20周年公演だった。 続けることの大切さを教えてくれた。 ![]()
by haruharuyama
| 2016-12-28 17:30
| 舞台
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