山内雅子さんはキャスティングディレクターという仕事をされている。
出演者をキャスティングするという仕事だが、映画では編集などとともに上位にクレジットされる職種でもある。
何人かの監督さんからキャスティングがうまくいけば演出の仕事の大半はうまくいく
いい俳優が適切な配役でそこにいれば、いいものができる可能性は飛躍的に高まる、という話を聴く。
確かにそうかもしれない。
このイベントでは雅子さんがこれまで知り合った多くの人たちの中から
こんな人にと
キャスティングした人たちのシャンソンショーである。
歌手として宮内良、宮﨑吐夢、石橋けい&石橋光、関谷春子、多賀建佑
俳優として島田桃依、金子岳憲、串尾一輝が出ている。
日替わりゲストで私が見た時にはフォークシンガー小象(俳優の大堀こういち)が出ていた。
雅子さんは中学生くらいからずーっと演劇を見続けて来られたそうである。
その経験がこうしたキャスティングに活かされている。
シャンソンショーと銘打っているが、演劇のようでもある。
俳優たちが演じる物語を追うようにしてシャンソンが歌われるのだ。
物語の構成・演出はふじきみつ彦と山内ケンジがかかわっている。
クイーンズ伊勢丹の横のビルの薬局「龍生堂」のある地下1階のお店。
大きなグランドピアノが置かれている。秋山桃花のピアノ演奏でシャンソンショーが始まった。
シャンソンといえば美輪明宏さんが歌ったりするのを見る程度でまったく予備知識がない。
語りを歌に乗せた音楽なのだろうか?それって今のラップミュージックみたいなものなのか?
シャンソンなだけあって愛や恋が語られるのだが、何らかのメッセージがそこにあるのは確か。
しかも物語の中ではパリのテロの話やフランスの原発政策の話なども出て来て社会性のあるメッセージが興味深い。
同時にエロ話が並行して描かれる。社会の不安と人間の根源であるエロが不条理な笑いの中で並行して描かれる。
艶笑喜劇というジャンルがシャンソンショーで行われる奇跡!
ワンドリンクが入場料に含まれているので、お酒を飲みながら2時間半ゆったりと楽しめる。
石橋けい&石橋光 姉弟の楽曲がいい!石橋けいの声域に合わせた楽曲は松田聖子の「スイートメモリーズ」を思い出させる。
そして、関谷春子の歌唱に驚いた!特に「ブルースを唄う女」(R.メーディ作詞:D.バルベリビアン作曲)は必聴!力強い!
本日、4月8日(土)は13時~と18時~の公演がある。