ポツドール本公演ではない、番外公演。
三浦大輔は、「ポツドール」という名前を貸しただけ。
では、まったくポツドールとは違うものになっていたかというと。
これは、これは「女ポツドール」かっ、というのが第一印象だった。
脚本・演出は溝口真希子。彼女はAV監督を職業としている。
シアタートップスで、たまたま彼女の横の席だった。
彼女は身体を乗り出して舞台の様子を真剣にチェックしていた。
舞台はAVの撮影現場とその控え室。AV女優役の俳優たちが5人。
そして、マネージャー役の米村亮太郎。
さすがに現役のAV監督の脚本だけに説得力がある。
AV女優たちの会話が、また凄い!
実際の現場の話なので、なるほどそうかと思うようなAVネタが
ポンポンと飛び出してくる。
しかし、ポツドールと似ているのは、テーマにしていたモチーフだけだった
ということがすぐにわかる。三浦とは全然違う。
溝口真希子の母性が強く現れている。
安藤玉恵が新人の女優を慰めるシーンが圧巻だった。
娘に対する母親のような姿で全てを受け容れていく。
また、女同士の関係が、面白かった。
とにかく表面的にはうまくいっているように、問題がないように見える。
そして、そのままものごとが進んでいく。
闘いを避けてきた女性ならではの生き方なのかもしれない。
男性が書くと、ここで暴力が起きたり、気持ちのぶつかりあいが起きたり
するものなのだろう。どっちもどっちではある。
今回、初めてカーテンコールがあり、
安藤玉恵が舞台でそれに応えた。
ポツドール公演にはなかったカーテンコールが妙に珍しく、盛り上がることになった。
僕の見に行った日はAV監督のバクシーシ山下監督が
アフタートークにいらしていた。
話を聞いていて彼の作品を見てみたいと思った。
山下監督はどことなく「森達也」(ドキュメンタリー作家)を若くしたようだった。
三浦大輔もアフタートークで語っていたが、
演出的な細かいところの詰めが圧倒的に違っていた。
しかし、そこを克服すればさらに良い舞台になる可能性が秘められている!