穂村弘(歌人)×マームとジプシー×名久井直子(ブックデザイナー)
裏原宿のDEPTストアの二階にこのスペースはある。
木がふんだんに使われたスペースは天井が高い。
スペースの半分が展示スペースになっており公演前後で
見て触って読んで楽しめる場所になっている。
あたたかな空気が流れている優しくて素敵な空間。
名久井直子さんが手がけたブックデザインをした書籍がたくさん。
デザインのラフやゲラなども。
そして歌人の穂村弘さんの歌集などの著書もたくさん置かれている。
面白い置物やオブジェみたいなものも配置されており、
ある種の個展の会場に来たような感じ。
スペースの奥が上演スペースとなっている。
50人ほど入るといっぱいになるだろうスペースには
マームとジプシーのファンらしいお洒落な人たちがたくさん!
妻が私より年上の観客が一人だけいる!と言っていたのだが、
その方はこの上演でビデオ出演もされている穂村弘さんのお父さんだった!
女性観客の美人率が高い!
日曜日の夜の公演だったということもあり
パーソナルでリラックスした雰囲気。
この場所でのマームとジプシーの公演はワンドリンクがついてくる。
ビールから赤白のワイン、ホットコーヒー、ジュース、炭酸水、ミネラルウォーターまで。
それを飲みながら開演を待つ。
青柳いづみがほぼ一人で90分近くを演じ切る!
彼女の芝居を見るだけでも価値がある。
マームとジプシーの公演に欠かせない女優。
ジャージに眼鏡をつけた少し引きこもりの大島弓子の漫画が好きな少女。
これは若い頃の穂村弘の姿でもあるのか?
穂村弘の半生がこの舞台を通じて描かれ、
そこにビデオ上映で穂村さん本人と穂村さんのお父さんが登場する。
途中、名久井直子さんと思える方が登場しそれを青柳いづみが演じる。
(※青柳さんは以前も漫画家の今日マチ子の代わりを受賞式で演じたことがある。)
名久井さんを演じた青柳さんは
穂村さんと作った「ラインマーカーズ」という歌集のデザインについて語る。
当時、本の挿絵などを決して描かなかった大竹伸朗さんへ
お願いしに行く様子などが克明に語られる。
名久井さんと青柳さんが重なって見えてくる。
青柳さんはこのように
カメレオンじゃないかと思うくらいの演技で様々な役を感情を演じ分けていく。
戸川純の若い頃にどこか似ている。
その女優が戸川純たちが80年代に活躍した原宿の地でこうして新たな表現に挑戦している。
東京の東京らしい素敵なところはこうしたところにあるのでは?
いつも新しいものを生み出し続けていく場所!
ドキュメンタリーと演劇が融合した、評伝ドキュメント演劇への挑戦である。
その仕立てはマームとジプシーらしくスタイリッシュで奇妙で
少し残酷なところもあって
その融合が藤田貴大らしさでもある。
面白い小道具が満載でそれが隣の展示スペースと呼応する。
このスペース全体がそんな空間になった。
クリスマスに向けて素敵な90分弱の体験ができる。24日まで。



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