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作:レジナルド・ローズ、脚色/演出:キムラ真。 米国の1950年代の陪審員制度を描いた戯曲。 元々TVシリーズが米国で放送されており、 それがあのシドニー・ルメットが監督した映画になったらしい。 この作品を日本人に置き換えて映画にもなったのが 三谷幸喜脚本の「十二人の優しい日本人」。 戦後すぐの米国のわかりやすいお話。男性ばかりが登場する。 面白いのは舞台の奥や下手に傍聴席として舞台上の特別席が設けられていたところ。 その席は壁で仕切られておりスリットやマジックミラー越しに この舞台を見るという仕掛け。特別お土産付きだが値段が高い。 ここに出演している俳優たちのファンだろうか? 女性のお客さんがこの傍聴席に座っていた。 これから、こうした試みが増えていくのでは? いわゆるファンコミュニティを狙った企画である。 観客は俳優たちと近しい関係を作ることが出来、 公演自体も価格の高い座席を提供することで何とか利益を出せる方向に向かえる。 というようなこともあり、本公演は女性の観客が多い。 80人は入るといっぱいになるだろう劇場は満席で 補助いすも追加されていた。 物語はあの12人の陪審員たちが検察と弁護側の陳述を聴いて 法廷の別室にある会議室に缶詰めになり、本件の被告人は有罪か無罪か? を話し合っていく。全員一致が原則。 日本でも裁判員制度が始まった。 参加された方の存在を聴いた人はいるだろうか? 多くの人はほとんど参加したという話を聴いたことがなく、 さらに参加してもその裁判員の方は事件の詳細について語ることはできないので 日本ではどのように行われているのか?わからない。 特に日本では空気を読むという同調圧力がかかる文化があったりするので、 少しおかしいなと思う人がいても反対意見を言うのは とても勇気が要るのではないだろうか? 本作でも12人のうち、最初、8号の陪審員(濱中太)だけが本件の有罪に疑問を唱える。 確証が出来ないのに有罪にしていいのか? もう一度法廷でのやりとりを思い出し再検証しようと言う。 そして、陪審すること自体を面倒くさいと思っていたり、 有罪だと頭から決めつけている人たちに向かって話し合いが始まり、 徐々に無罪かもと思う陪審員が増えていく。 特徴的な陪審員を演じたのが、12号の中山夢歩。 彼は広告会社に勤めており広告コピーなどを書く仕事をしている。 この戯曲が当時の広告業界を批評的に見ていることがわかる。 ドラマ「MADMEN」のあの時代の広告業会ですね。 自分の確固とした主張はなくその場の環境で右に左に流されて、 意見の強い方に寄り添う役。彼ら広告マンは広告主の意見が絶対でありそれに寄り添い忖度する。 しかし、これって私たち日本人がいろんなところで行っていることと同じじゃないかな?とも思う。 12号はいろんな人といい関係を結ぼうとするのだが それが表面的なものなので結局は本質を見透かされてしまう。 しかし中山夢歩は、ムードメーカーとして懸命に 緊張したこの空気を変えようとし ラップ調でリズムビートを刻みながら語ったりするのだが 観客席からはそれを見て爆笑が起き、実際に空気が変わるのだ。 笑いの持つある種のチカラを感じた。そんな印象的なキャラクターだった。 演出で気になったのが有罪と決めつけている人たちを悪者(?)に描こうと言う 意図があったのかどうかわからないが 俳優たちが大声で怒鳴りオーバーアクティングを行っていたこと。 善悪の二元論で語ることで良かったのか? 実は、観客もこれを見ながら本当はどうだったのか?無罪か有罪か?どっちなのか? それを観客を信じて考えさせるような演出の方が個人的には好みだったかも。 世界はそんなに簡単に二元論で語れない。 その複雑なものを複雑なまま提示できるところが 演劇という芸術表現の素晴らしいところではないでしょうか? 次回のプロデュース公演はどうなるでしょう! 上演時間1時間50分。24日で終了。
by haruharuyama
| 2018-09-25 07:53
| 舞台
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