作・演出:松本哲也(小松台東)。
人間のどろどろした根っこをリアリスティックに描いてそれがシュールな笑いになる、
という独特な作風の松本哲也作品。
松本さんが初めてご一緒する俳優たちとどんなアウトプットを作るのか?
興味津々で雨の赤坂見附駅から劇場に向かった。
東地宏樹、辻親八、桐本拓哉、小林さやか(青年座)以上の4名が
トローチのメンバーらしい。そこに
青年座の増子倭文江、青年座映画放送の金城大和、
ポカスカジャンの省吾、
吉田芽吹、佐久間淳也。そして松本哲也の舞台の常連である山田百次(劇団野の上/ホエイ)
の総勢10名の俳優が出演している。
場所は閉店が決まっている地下にあるスナック。
上手にはギター演奏が出来て歌が歌えるような小さなステージがある。
下手にはカウンターがあってそこで店員たちが飲み物を作る。
マスターは45歳の音楽好きな省吾。
地方都市らしいが、どこなのかは定かでない。中部地方だろうか?
そこに省吾の学生時代の同級生だった女性(小林さやか)が東京から戻ってくる。
電気工事の会社の社員が良く店に来ている。
ここでバイトしている女の子(吉田芽吹)は電気工事会社の社長の娘。
そして同じくここで働いている女性(増子倭文江)の夫はこの会社の電気工事技師だった。
夫は工事中に高所から転落して亡くなったらしい。
その会社の社長(辻親八)。
金村さん(東地宏樹)と言う地元のプロ野球球団のヒーローだった選手が
引退してここの社長に面倒を見てもらい働いている。
が、金村さんは仕事ができないらしい。
若い電気技師(金城大和)は社長が金村さんをえこひいきして
可愛がっていること自体を良く思っていなく、
金村さんと一緒に現場仕事をするのを嫌がっている。
彼はこの仕事に誇りを持っているのだが
金村さんはまったくそうではない!ということが最大の原因だということがわかる。
世間に対して自分が現在置かれている環境に対して
不満で不平ばかり、文句ばかり言っている人たちばかりが登場する。
よって見ていて決して気持ちのいいものではない!
ヒリヒリする感覚がそこにはあり、鬱屈した穴の中から
みんな脱出できないでもがいている。
そのもやもやした状態がもやもやしたまま最後まで続く。
松本哲也の確信犯ともいえるこの表現を面白いと思えるか
受け容れられるかでこの舞台の評価は変わってくるだろう。
圧倒的な閉塞感を感じることによって
今劇場にいる私たちの持つ閉塞感と比較すると
まだいい方だと思って考え方が変わる人もいるかも知れない。
その予兆は実は劇中でも描かれているのだが、
その兆しが見えてくるのが舞台が終わって十数分後だったりしたのかも知れない。
そんな感触の舞台です。
俳優の個性がぶつかり、そのぶつかり合いから出て来る何かどろどろしたものを受け容れる事は、
これから下り坂の社会を生きていくだろう
私たちにとって実は大切なことなのかも知れない。
アキカウリスマキ(フィンランド)の映画の持つ虚無感みたいなものが漂う。
そして、見ていて何故か映画「スリービルボード」のことを思い出した。
その映画の監督(脚本も)のマーティン・マクドーナーはアイルランドの作家である。
これからは英国・北欧あたりの大人の成熟社会に学べ、でしょうか?
上演時間1時間50分9月30日まで。土曜日の夜は席があるとカーテンコールで聞きました。



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