いよいよ、serial numberの本公演と言えるのではないか、という公演が始まった。
かなり前にTさんにチケットを取っていただきこの日は5人で観劇。
そして今年最後の観劇。しかも、本公演の千秋楽だった。
カーテンコールの拍手が鳴りやまず、何と4回のカーテンコール!
これまで、作・演出の詩森ろばと俳優の田島亮が二人三脚で
地道にやってきたファンとの交流がこうした形で表れている。
開演前に本公演の見方を俳優の小玉久仁子(ホチキス)がわかりやすく説明してくれる。
本作は原子力エネルギー政策の最初の原子力の火を灯した時代の1950年代と
2040年の北海道に出来た、核廃棄物の最終処分場となった研究施設での話が交互に描かれる。
2024年に南海トラフ大地震が起きて、静岡県の浜岡原発が短時間でメルトダウンするという
創作が加えられている。
2011年の3月12日に起きた東日本大震災による福島第一原発のメルトダウン後の
廃炉処分が途中の状態で、原子力発電の再稼働をした電力会社が
その13年後にまた、事故を起こす。
世論はその後、原発の廃炉ということでまとまり
海外世論はさらに高圧的に日本にエネルギー政策の転換を迫る。
劇場に入るとまず驚くのは杉山至の手になる美術!
原子炉内部かと思われるセット。
カミオカンデにも似たアクリルミラーが半球状になった炉内にびっしりと設置されている。
床は透明のアクリルガラスが貼られている。
足元には核燃料制御棒の入った水槽があり、そこに実際の水が湛えられている。
水槽内部に照明が仕込まれ、水槽は青白く発光している。
舞台上部にはモニターが設置され、
絶妙な間合いで舞台の進行とシンクロして説明する映像などが表示される。
プロの手になる技術を使って手間と予算がかかる空間を作り出してくれた。
これで4300円は安い!しかも学生は2000円!
前説でのお話し通り、本作は1950年代の「夢の未来のエネルギー」とされた
原子力の平和利用「Atom for peace」をするために原子力発電の火を日本に新たに灯そう!
とした時代と2040年の核廃棄物処理施設でのことが目まぐるしく入れ替わりながら描かれる。
本作の特徴として過去にあった出来事も含めて実際の企業などの名前が実名で登場するところ。
実名は実際に過去の文献にも出ているので、架空の団体などとしない潔さがある。
池井戸潤の原作ドラマなどをいつも忸怩たる思いで見てしまうのは
会社が架空の会社の名前になっていること。
TVではスポンサーのことなどもあり限界がある。
しかし、演劇は表現が自由で挑戦的であっていい。
だからこその演劇表現なのではないだろうか?
上演時間は2時間10分なのだが
3時間以上の舞台をみたくらいの情報量がこの芝居にはある。
見終わるとぐったりするのだが、それが
脳を酷使した心地よい疲労でありいやな気持ちはしない。
落合陽一がこれからはいかに脳の能力を高めていくか?
とおっしゃっているが、まさに大量の情報を得ながら自らのアタマで考える、考え続ける。
その持久力を鍛えるには詩森作品は最適です。
そして、ここに来る観客たちは、芝居から見えてくる様々な問題を知り考え、
自らの知的好奇心を満たしていく。ここは詩森作品の大きな魅力です。
本作を見て一番考えたのはこれからのこの惑星のエネルギー政策はどのようになっていくのか?
ということ。スマートグリッドで再生可能エネルギーを使って持続可能に暮らしていける
未来を描くことが出来るのか?
そういう私も自宅でこれを書いているが、アラジンの石油ストーブに火を灯し
化石燃料を消費している。
また、核廃棄物の処理問題も、フィンランドなど一部の国だけが
実際の対策を取っておるのだが日本では本当にどうするべきなのか?
それらのこれから私たちが直面する現実を直視しリアルに考えろ!
と詩森さんからの強いメッセージが伝わってくる。
今年最後の熱量の高い力強い舞台でした。
みなさま、良いお年を!



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