二度目の東葛スポーツ観劇!
最初に見た公演のあまりのインパクトに「東葛スポーツ」の公演スケジュールが合えば
必ず行くと決めました!そして行きました!最高でした!
多くのことがここでは書けないことばかり!…。
「ニュースペーパーカンパニー」や「松元ヒロ」の
次の世代とでも言うのでしょうか?彼らの公演はTVでは多分流せない!
団塊ジュニア世代は大学卒の時に就職氷河期。
その時期に派遣社員制度などが拡がり非正規雇用が普通のことになり貧富の格差が拡大した。
日本の人口の最後のボリュームゾーンであるその世代が非正規雇用という雇用形態になることによって
雇う側は経費が抑えられるかもしれないが、
マクロの視点で見ると彼らが支払う年金や税金が少ないということになり結果、
国レベルで見てこれが本当に良かったのか?と、今になって国も気づき始め
彼ら世代の雇用を正規雇用に転換を図るとか
同一労働・同一賃金という御旗をかざして何とか修正しようと
四苦八苦しているが時はすでに遅し、で
にっちもさっちもいかない状態が起きている。
宮部純子もまさにその世代!今年41歳になる。
本作は、彼女の生い立ちから解き明かした
セミドキュメント形式の演劇。
京大在学時代に見た「青年団」の舞台に衝撃を受けて、彼女は青年団に入団する。
そして恋をし、その恋に破れ今を生きている。
宮部純子自身が宮部を演じると言う手法。
演劇をやったことがない方々にインタビューして
その方々のエピソードを基に演劇作品を創り上げるという手法があるが、
本当のことがそこで描かれ、その本人が目の前にいるということだけで面白い!
東葛スポーツ主宰の金山寿甲さんは、
彼女の半生を縦軸にその時代時代で起きたおバカな事象を横軸に絡めて笑いに転化する。
見ていて、二次創作の大切さパロディをやることの大切さを改めて感じた。
過去の実際の記憶があるからこそ、一般の人たちがみんな知っている記憶があるからこそ、
そこから生まれるパロディあるいは二次創作というものが生きて来る。
本作では多くの引用が行われる。
宮部純子を貫く今回の大きなテーマは「フェミニズム」。
ここでの引用をどのように解釈するのか?
どのような側面から物事を見るのか?
これは、実は、多くのお笑い芸人たちも行っていること。
ちなみにこの日は吉本興業の社長の記者会見などを初めとする
会見などにも話が及ぶ。この日の公演だけの特典。
金山さんは、まずはそうした事象を言葉にして茶化す。
そして金山さんはそれをさらにヒップホップという手法に乗せて現代的に表現する。
反体制から生まれたヒップホップ文化。
やっぱ、世間はおかしいよ!と敢えて暗部に光をあてる!
でもそれをお笑いというオブラートに来るんで笑い飛ばしながら
真剣に怒り考える。
そうしたことをひっくるめて洒落た体裁で提示する!なんてクールな!
こんな公演が2500円で見られる幸せ。
そして観客と東葛スポーツは演劇というジャンルで共犯関係を結ぶ。
ヒップホップを中心としたサウンドデザインがいい!上演時間70分。22日で終了。