徳島の阿波踊りに毎年行くようになって、もう5年になる。
最初に阿波踊りに行ったのは、15年程前だった。
その時は、仕事をさせて頂いている、企業連の一員として踊った。
5年前に行ったのは、徳島市内に実家のある方が、
毎年ツアーみたいにして面倒を見てくれている。
阿波踊りのときは、その方のお姉さんのやっている美容院が
僕たちのベースキャンプになる。
少しだけ桟敷席で躍らせていただくこともある。
その時は、なんとか連の後ろにくっついて、
僕たちのグループが一桟敷分だけ踊ることになる。
アナウンスと満場の観客、そして明るいライトに照らされると
思わず緊張してしまう。
それ以外の時は、いつも新町橋のたもとに、
自主的なお囃子をやってくれる人たちが毎年、演奏する場所がある。
ここは、完全に自由なスペース。
誰がいつ、どのように踊ってもいい。
他の人に迷惑さえかけなければ自由である。
僕たちは、ここで延々と踊り続ける。
誰かが言っていた、阿波踊りのリズムは2拍子であるので、
自らそのリズムをベースに自由に踊ることが出来ると。
お囃子は、鐘、太鼓、横笛が基本である。
これらの音色がミックスされて「チャンカチャンカチャンカチャンカ」と繰り返される。
確かに、阿波踊りの基本となる踊りはある。
手を挙げて、右手と同時に右足を出して少し戻す。次に左手と左足。
この動作の基本さえ押さえておけばあとは、自由。
この自由度と2拍子?のリズムの単純な繰り返しが
僕たちを惹き付けるのかもしれない。
毎年、8月12日から4日間と決まっているらしい。
夕方の19時ごろから22時過ぎまで踊り続ける。
足袋だけで踊るので、足の裏が痛くなり、
腰を落とすので、太ももから臀部にかけての筋肉を酷使する。
3時間の間に3リットル近くの水分を取り、その水分が汗になって流れ出す。
22時半になると照明が消え、交通規制が解除される。
徐々にパトカーが緊急灯を点灯させながら
踊っているところに放送しながら、進入してくる。
そして、このグループのカロリーの摂取は「徳島ラーメン」と決まっている。
昼は、「巽屋」。夜は「東大」。チャーシューではなく
醤油で煮いた豚バラ肉のはいったとんこつ醤油味のラーメン。
そこに生卵が投入される。ゆで卵ではなく生卵。
独特の臭みと旨みがミックスされたとんこつ醤油が、
僕たちの踊るエネルギーに転化する。
巽屋
東大