『ブックカバーチャレンジ』55(bookcover challenge vol.55)
55冊目は岡崎京子の「pink」(@マガジンハウス)
発行は1989年。バブル絶頂期にこれが出版された。
バブルの時代っておかしくないか?
とバブル時代に実は多くの人が感じていた。
その、そこはかとない不安がこのマンガには描かれている。
帯にはこう書かれていた「愛と資本主義」。
なので、本書には愛するシーンがたくさん出て来る
「セックス」シーンを岡崎京子が描くと独特の詩情を湛えた表現になるのは
絵柄が洒落ているからなのか?
昔、CMディレクターの高田雅博さんと
マンガ家の岡崎京子と桜沢エリカの話をしたのを覚えている。
桜沢エリカの描く絵が高田さんはいいとその時はおっしゃっていた。
桜沢さんの絵は丁寧な線で描かれており丁寧に絵コンテを描く高田さんらしいなあ!と思った。
そして何故かこの二人が、同列に扱われた時代でもあった。
現在を描き、最先端の風俗やファッションなどを作品に取り込んでいた
ということろが似ていたのかも知れない。
岡崎京子は「ヘルタースケルター」や「リバーズエッジ」などの他の作品にもうかがえるが、
人間の持つ暗部に光をあてて描くことをさらっとやってのける。
一件、雑とも思えるような乱暴な線のタッチが独特のチカラを持って読者に語りかける。
そんな妙な説得力が岡崎京子のマンガにはあった。
余談だが、これを書いていて
少女漫画の歴史を系統だって学んでみたい!と思ったら
https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/murayama01
こんな記事があった。
日本のマンガ界の特徴として、少女マンガが独特の進化を遂げていったということ。
「少年ジャンプ」に代表される「友情・努力・勝利」というスローガンには
ないことが「少女マンガ」の世界で実験的に描かれる。
それはドロドロした人間関係だったり、元々の意味での妖精さん
(今言われている「妖精さん」は、会社にいるかいないかわからないおじさんのことを言うらしい。
いつの間にか、会社に来ていて気づくといない!という仕事をあまりしていない中高年社員のこと。
とはいえコロナ禍で在宅勤務だからそんな風景も過去のものなのかも知れない。)
が登場するようなファンタジー、そして多くのバリエーションがある恋愛もの。
心理描写などの深さを描かせたら純文学を超えるのではないか?という作品が
少女マンガにはたくさんあった。
そしてそうした実験的なことが行われる場でもあったことが少女マンガをさらに進化させた。
いとこに年上のお姉さんがいてさらに妹がいたことで小学生の頃から少女マンガが身近にあり
少年マンガと同様に普通に読むことが日常だった。
最近でも「三月のライオン」羽海野チカ、などは名作だと思う。
そう言えば、先ほど登場した高田雅博監督は蒼井優主演で
「ハチミツとクローバー」の劇映画を監督された。
たまたま京都の書店で集英社文庫のキャンペーンの一環だったか
蒼井優が出演していた「ハチミツとクローバー」をモチーフにした
長尺のプロモーションビデオを見て、あまりの素晴らしさに鳥肌が立った。
高田監督の渾身の一作。2007年のことだった。
私が人生で後悔していることのひとつに2015年に世田谷文学館で展示された
「岡崎京子展」に行けなかったこと。
たまたま時間がなくというのは今となっては言い訳にしかならない。
本当に素晴らしい展示だったと、何人もの人に言われた。
岡崎さんは1996年に大変な交通事故に遭い、
それから普通の生活に戻れなくなってしまい創作活動も途絶えてしまった。
あれから四半世紀が経っても今も新たに原作漫画が映画化されたり、
時々「岡崎京子」の特集を組んだ雑誌などが発売されている。
1980年代半ばから1996年までの約10年間に創作した作品が
今も人の気持ちをつかんで離さないことに驚愕する。
読書文化普及のため
◎毎日一冊の本の表紙をUP
#BookCoverChallenge


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