2021年を振り返っての年末の「ごあいさつ」
今年は「コロナ(COVID-19)」とオリンピック・パラリンピックの年だったと言えるのでしょうか?そして、長期にわたる緊急事態宣言。夏以降に多くの人がワクチン接種をしました!私も職域摂取でモデルナのワクチンを2回接種しました。発熱はしたけどしんどくはないという特殊な体験が出来ました。昨年の2020年は私自身の「前立腺がん」の手術や妻の母親の二度にわたる入院・手術(※大腸がん、大腿骨骨折)などが重なり病院の日々でした。今年は、半年に1回のがん検診と毎月の高血圧での通院と日々の投薬、そして数か月に1回の緑内障の疑いでの眼科医通い、そして年に1回の人間ドックと脳ドック。こうして書いていると、ますます老い先短い「おじいさん」になっていっているのでは?と不安を感じながら老いを素直に受け容れきれていない自分を発見し、愕然としております。来年の2月に60歳を迎える私は、まさに肉体の老いを見つめる日々。老眼を初めとして肩こりや首や足の痛みなどを日々感じています。私のブログは基本「観劇日記」なのですが、この1-2年で最も読まれている記事が「前立腺がん」の経緯について詳細に書き記した「前立腺がん日記」だったという事実を知りました。先日、三谷幸喜さんが朝日新聞の連載コラムで数年前に前立腺がんになって手術したと書かれていました。それを読み、才能のある尊敬する方と同じ病気だった、という何だかよくわからない共感をし、嬉しさを感じたのでした。そんな私は変態なのでしょうか?しかしながら、肉体の老いとはうらはらに考えるなどの行為はなかなか良い感じという感覚です。以前、なんかのメディアで読んだのですが、人間の生殖能力のピークは20代、体力などのピークは30代、そして、判断力のピークは60代であると書いてありました。それを読んだ時、私は40代でした。当時、60歳前後の方と飲んでこの話をすると、多くの方が共感し、喜んでおられました。そんな私が今や60歳の手前を迎えることに…。今年の夏、休日の散歩で江戸川の土手を歩いて上がっていました。そこにいた小学生低学年の男の子たちが土手の上で降りるのが怖いと言って泣いている男の子に向かって言いました!
「ほら、そこのおじいちゃんだって登っているよ、早く降りて来いよ!」
私が第三者から「おじいちゃん」と呼ばれたのは、これが初めてでした。しかし、よく考えると小3の男の子は8-9歳、その親は35歳くらいとしたら、私はまさに「おじいちゃん」世代だな!と認識したのでした。磯野波平さん(54歳)より五歳も年上だという現実を知った瞬間でした。
在宅ワークと外では常にマスク、会食は極端に制限され自由に旅に行けず、食事は基本自宅にて、そして図書館で本を借り、時々近所の映画館で映画を見て、PCでネットフリックスやアマゾンプライムなどを時々見て、ニューズピクスの番組も時々見る、そして、夕方時間があれば近所を散歩し、厳選した演劇のチケット(安い席があればそれを)を購入し何度か劇場に足を運び、そして通常の仕事を粛々と行った1年だったのかも知れません。そこにはほとんど「ハレ」の体験などなく、日常を丁寧に生きていくことだけでした。しかしながら、この日常を丁寧に大切にして生きていくことこそが大切だと感じるようになりました。禅の修行僧のように、来る日々を暮らしながら、そんなことを感じ考えた1年でした。みなさまにおかれましても日々を見つめ、一期一会をかみしめながら良いお年をお迎えください。佐藤夏生さんの会社の名前ではないのですが、まさに「EVERY DAY IS THE DAY」ですね。
