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「もはやしずか」作・演出:加藤拓也 アミューズ(@シアタートラム)
昨年のドラマ「きれいのくに」で加藤拓也は弱冠28歳ながら 3月に史上最年少でテレビドラマの脚本家に与えられる市川森一賞を受賞された。 昨年、そのドラマを見てぶっとび、 KAATで上演された加藤拓也作品「ぽに」を見てさらにぶっ飛んだ! こんな才能を持った方がいるんだ!しかも28歳! 舞台を見たときは加藤さんは27歳だった。 「ぽに」に出演していた俳優、松本穂香の起用の仕方が素晴らしく、 この独特な感覚はなんだろう!と思った。 個人的に2021年もっとも記憶に残った作家の一人が加藤拓也だった。 なので本公演はかなり前に谷さんと一緒に行こうと計画し発売日に チケットを取っていただいていた。 ものすごく早くチケットを取っていただいたのからだったのか D列とあったのに最前列!実はシアタートラムの舞台の奥にも 客席があり奥と手前から挟み込む形でこの舞台を観るという仕立てになっている。 白で統一されたシステムキッチンがしつらえられており キッチンとカウンターテーブルが一体化した状態になっている。 上手側には大きな窓と2人がけの大きなソファが置かれている。 舞台下手に開口部がありそこが玄関などに通じている。 平原テツと安達祐実の夫婦には二人の子供がいた。 男の子二人。 当時お兄ちゃんの橋本淳は6歳、下の弟は4歳だったろうか? 弟は人形がその役を演じるという演出になっている。 実は下の弟は障がいを抱えていることがわかる。 自閉スペクトラム障害と劇中では語られていた。そしてその時にある事故が起きる。 このことが兄の記憶の中の奥深くに残る。 それから30年後くらいだろうか? 橋本淳はCMなどの映像編集などをしているクリエイターらしく、 時々CG制作などもしていることが会話を通して見えてくる。 プロデューサーや営業、監督などの言葉が会話の中に登場する。 会話を通じて今の仕事が必ずしも満足いっていないことが見えてくる。 橋本淳は個人的には斎藤工に似たやさしい感じの青年という印象だろうか? テレビなどにはあまり出られていないらしいのだが、 ナチュラルな演技が見ていて気持ちいい! 本作を通して言えるのだが 演出がナチュラルで、これって今だよなということを強く感じさせる。 創作ではあるのだが創作のわざとらしさがまったく見えてこない。 いったいどうやって稽古をしたのか? それともここにキャスティングされた俳優たちがすごいのか? その「いま」を描くセリフを紡ぐことの出来る加藤拓也の才能のすごさ。 彼の創作はいったいどのように行われているのか? 橋本淳の妻役が黒木華。 連ドラで主演を張る俳優さんがこうして出演されている。 以前より、より多くの有名な俳優さんが最近は舞台公演にも出演されるようになった のはこの数年の傾向ではないか?決して効率がいい作業ではない舞台の仕事。 しかしながら、一度舞台をやると、やめられないという話もよく伺う。 それはいったい何故なのか? 観客との濃密な一体感がそこで醸成されるのか? もとい。 黒木華は子供が欲しいと思っていて不妊治療に通っている。 橋本淳も妻のその姿を見て一緒にやろうとしてくれている。 しかしながら橋本淳はそのことに対して積極的ではないことが見えてくる。 30年の時を隔てて二つの時間=橋本淳が6歳の時と たぶん30代半ばの時が並行して描かれる。 時々コーヒーを淹れるシーンがあるのだが実際にドリップしているので 舞台から観客席にほのかのコーヒーの香りが流れてくる。 こんなことでも観客と舞台が一体化していく感覚を味わえるのが演劇公演の魅力。 公演の中では相手に対するウソや虚言が交わされ さらには精子提供や出張エステの風俗の描写などが出て来る。 緊張感あふれた舞台が2時間持続する。 その張り詰めた糸の張力を一切緩めないまま舞台は続いていく。 観客はまばたきするのも惜しい感じで舞台と一体化し事態の成り行きを凝視する。 台詞の中に潜む意図や悪意が見えて来て、 そこでさらに緊張の糸が強く張られたようになる。 徹底的にリアリズムを追求した言葉遣いと演出。 そこに演劇的なデフォルメされた演出が加えられ、 本当に何物にも代えがたい舞台の空間が醸成され、 私たちはその場に居合わせて共通体験をさせてくれる。 加藤拓也の独自の劇世界の中に没入出来たことに感謝。 平日の夜公演などはまだチケットが取れるみたいです! 上演時間2時間。4月17日まで。 ![]() ![]()
by haruharuyama
| 2022-04-08 11:31
| 舞台
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