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「老獣のおたけび」くちびるの会 第7弾(@こまばアゴラ劇場) 作・演出:山本タカ。1988年愛知県豊橋市生まれ。 先日見た、やみあがり・シアターの笠浦静花(1991年生まれ)もそうだが、 最近30歳前後の作家たちの活躍ぶりに感心する。 1990年前後に生まれた人たち。 この国の失われた30年と言われて久しいが、 経済成長とか右肩上がりなどという言葉と無縁の時代を生きて来た世代。 彼らの世代ははこれから50年~70年生きていくのにどうなっていくんだろう!? というようなことを考えているのか? 私たちの昭和30年代生まれ世代とはまったく違う形で精神形成が行われていったのだろうか? 鬱屈とした状況の中から生まれて来る表現は逆に多くの人に深く突き刺さる。 本作も、まさにそんな作品だった。そして、傑作。 (以下、ネタバレ含みます) 愛知の豊橋あたりだろうか?畑に隣接した普通の一戸建てに住む年老いた父親(中村まこと)。 そこに地元の都市銀行に勤務する兄(木村圭介)が戻ってみると、 一人暮らしの父親が「象」になっていた。 驚いて兄は弟(薄平広樹)に電話する。 弟は東京に居て、彼女(橘花梨)と一緒に住んでいる。 弟は脚本家を目指しており、初めて深夜ドラマの連続ものを オリジナル脚本で依頼されている。 局のプロデューサーなどの意向で主人公の設定が大幅に変更になり、 それを受けて必死で書き直している最中の電話だった。 上京してほとんど実家に帰っていない弟だが、 この電話で彼女のススメもあり、弟は書きかけの原稿のデータが入った PCを持って帰郷する。実は弟と彼女は結婚を決めており、 親への報告をしなければいけないという時期でもあった。 そして、さらに彼女が妊娠したことが判明する。 実家に戻った弟は「象」となった中村まことの世話をしながら、 脚本の執筆を続ける。 そこに中村まことの家の畑を借りている隣に住む農家のおじさん(堀晃大)と その息子(藤家矢麻刀)が時々訪ねてくる。 取れたての野菜などを持って来たり、自治会の活動についてだったり。 隣のおじさんの息子は20代前半で実家の農業を手伝っている。 この子は中村まことになついて時間があればこの家に遊びに来て、 中村まこととたわいもない話をしている。という設定。 なので、舞台は愛知県の田舎の村にある中村まことが住む家。 上手に玄関があり、下手に和室がある。リビングと言えばいいだろうか? こまばアゴラ劇場の芸術総監督でもある平田オリザさんがおっしゃっていたのだが どうやって戯曲を書けばいいですか?という質問に対して 「朝、目覚めたら〇〇になっていた」 という設定を考えれば大抵のことは物語になっていきますと。 本作はまさにその設定もの。いわゆるカフカの「変身」である。 カフカは虫になった主人公を中心に描くが、 山本タカは「象」になった父親を描く。 そして「象」を取り巻く家族の視点から本作は構成されている。 この不条理な物語。 見ていると、どんどんとこの家族に感情移入していく自分を発見する。 そして、見ていて、これって介護の話なのか?と思えてくる。 私だけなのかな?と思ってたまたまこの日一緒だった「かすがい」さんに 聴いたら同じ感想を持たれていたことがわかった。 「象」を世話することが「介護」に、 言葉を発しなくなる様子や記憶がなくなっていく様子が「認知症」を想起させる。 家族はそんな「父親」をどうするのか? 「象」は許可なしに勝手に飼ってはいけないという法律があるらしい。 法に違反しているということは届を出し報告をしなければいけなくなる。 でも、報告したら目の前の「象」であり「父親」である中村まことはどうなるのか? その葛藤と近所の目が重なって劇的な事件が起きる。 まるで清水邦夫や唐十郎あるいは寺山修司的な権力との闘争がそこで。 しかし、家族を持つものなら持つだろう普通の感情がその中にはある。 この劇的なシーンが効果的に描かれ。見ている私の心がざわざわした。 本作のチラシに「田舎で暮らす父親が、ある日突然「象」になった…。」 というのが書かれていて、一体どのようにして「象」を表現しているんだろう? と思ったのだが、実際の中村まことさんを見てびっくり。 そしてその姿が見ていると本当に「象」のように見えてくる。 そのしぐさなども含めて。 愛すべき動物を見ていて微笑ましい気持ちになるような、 そんな風景が私たちの頭のなかの想像の世界で展開する。 山本タカは観客の想像力を信じている。 そして、その想像力を最大限に活かして本作を完成させた。 また、農家の家族の家庭内暴力のことなども描かれる。 こうしたある種の「陰」の部分にきちんと光を当てるのも この1990年前後の世代の特徴なのだろうか?どうなんだろう? 高野文子の昔に描かれた漫画「絶対安全剃刀」の中の短編に「田辺のつる」というのがある。 これは、老婆が5歳くらいの幼女としてマンガの中で描かれるというものなのだが、 そのテイストに近い才能を感じるのだった。 この「くちびるの会」初めて見たが、完成度の高さにびっくりです。 今年もまた何人かの新たな才能ある作家たちとこうして出会えている幸福をかみしめている。 私の人生であと何本、演劇を見ることが出来るだろうか? 最近はそんなことを常に考えるようになった。 上演時間約90分。9月11日まで
by haruharuyama
| 2022-09-06 09:40
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