「俳優病ACT or DIE」谷本進一人芝居三部作上演(@こまばアゴラ劇場)
作・演出:刈馬カオス、出演:谷本進。一人芝居三部作。初めての観劇。
アゴラ劇場一杯にフェンスで囲われたスペースがある。
後ろの壁にはスプレー缶で描かれた文字が。
ヒップホップやラップのパフォーマンスが行われるような世界観の舞台。
この日の観客もラッパーみたいな感じの方が来られていた。
谷本進の過去にあった体験とフィクションが融合された作品なのか?
見ていると、これはフィクションです!とあるが
実はほとんど谷本さんそのままのことが描かれているのではないか?と感じた。
いまの社会、ウソや作り物が届かない時代になっているのではないか?
とここ数年特に強く感じるようになったがいかがだろうか?
頭だけで考えた「いい感じの世界観」や「いい感じのストーリー」、
「いい感じの企画」を「いい感じ」だと感じる人はもういない。
それは作り手の傲慢であり、見ている方に対して失礼であるとすら
言えるのではないか?
特に、そんなTVCMが最近増えているのを見て気になる。
「いい感じ」で本当に企業のブランドが語れるのだろうか?
本作を見てそんなことを考えた。
というのも、冒頭の三部作の一本目「俳優病」で。
「谷本さん、あなたは俳優をしていないと死んでしまいますよ!」という
セリフがあったから。医師からこの言葉を突き付けられ、
谷本進は俳優を続けることを決意する。
それ以前に、谷本さんは実際に俳優を辞めていた時期があった。
実家の静岡を出て高校を卒業し上京し、演劇を始めた谷本進。
谷本さんは1972年生まれなので今年50歳になる。
チラシによると2013年に故郷の静岡に戻り俳優活動を休止した、とある。
ということは41歳になった頃に帰郷したということか?
そして、7年後の48歳?の2020年の話である。
何かをしないではいられない!というのはアーティストに良くある姿。
逆に言えばそれをしないと死んでしまうような感じになるということ。
私も誰に頼まれたわけでもないのに好きでこうした文章を書いている。
もし、絶対にこんなものを書いちゃダメだと言われたら、
本当に「死んでしまう」ような、気持ちになるかも知れないな!
と想像しながら見ていた。
二作目は「ドッグ・ウェーブ」という作品。
東日本大震災で飼い主を失った犬が主人公の短編。
津波から逃げるシーンがすごい。
音響の迫力が一人芝居という制約を補っている。
15分ほどだが、ものすごく印象深い作品だった。
そして10年以上が経過したが東日本大震災の記憶は私たちの中に
明確に残っていることを実感する。
三作目の「36」は谷本さんが2008年の36歳の時に初演した一人芝居第1作らしい。
朝、起きたらサラリーマンになっていた男の話。
カフカの小説のようだが、私は、今現在は、毎朝、起きたらまさに、
その、サラリーマンである。
逆にもう少ししたら朝、起きたら何物でもない私だった、という時代が来る。
その時に、どう生きて行くのか?
朝「〇〇になっていた」という現実を受け容れ生きて行かなければならないというのは
多くの人たちにとって普遍的なことなのかも知れない。
それを本作では俳優と対極にあるようなサラリーマンというモチーフで語る。
その現実に向き合いとにかく生きて行かなきゃというような気分にさせてくれる。
上演時間3本で75分弱。9月27日まで。その後、名古屋公演。


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