「一度しか」ほりぶん(@三鷹市芸術文化センター 星のホール)
作・演出:鎌田順也。今年の2月には紀伊国屋ホールでの公演を果たした「ほりぶん」。
その時の様子は https://haruharuy.exblog.jp/32605520/
三鷹芸術劇場の“Next”Selection23rdへの登場。
実は鎌田順也の「ほりぶん」あるいは「ナカゴー」は
町屋の会場で上演されていた初期の公演からカルトな人気を持っており、
本当に多くの方がこの芝居は面白いですよ!と伺ったことがある。
私が最初に鎌田順也の舞台を見たのが
2015年のナカゴーの「堀船の友人/牛泥棒」というものだった。
当時の様子は
https://haruharuy.exblog.jp/23963838/
落語好きの方に教えていただいただけに、鎌田作品はどうも
落語みたいといつも思ってしまう。本作もまるで長屋のお話のよう。
北区にある都営住宅が本作の舞台。
そこで自治会長をしており1階に住む、一時鹿さんこと川上友里。
2階には二瓶こと塁井鯨子、3階には三ツ矢こと藤本美也子、
そして4階には新たに越して来た新婚さんの四祭さんこと櫻井成美、
5階には五井さん(木乃江祐希)、6階には第六感を持った六冠こと上田遥。
以上の6人の女性俳優と黒子&(八平)を演じた神永結花を加えた
7人からなる舞台。
この東京都住宅供給公社の都営住宅内でほぼすべてのことが完結している。
そしてその物語が外に開かれない!
そういう意味でも落語っぽい!
落語の中でも講談から来たものは物語性があってそうでもないのだが、
また圓朝の作った落語などもある種の物語性があるのだが、
多くの落語は「長短」「粗忽長屋」などに代表されるように
なんてはない世界の話を大げさにあるいは奇妙に語り
それが独特の笑いを醸し出すというもの。
外部に、開かれていないということが逆に安心感を与え、
その小さなコミュニティの中で完結する。
逆にその制約があるだけにその制約の中でめいっぱい暴れようとするような
衝動が生まれるのだろうか?
スティーブン・キングは米国の片田舎に住み
そこでものすごい想像力を働かして物語を創作している。
鎌田さんは北区「ほりふね」のスティーブン・キングなのか?
劇の構造は2月に見た「かたとき」と似ている。
俳優たちが劇の冒頭で勢ぞろいしてカーテンコールのような感じであいさつをする。
そして自己紹介をしてどんなお話なのかを断片的に語る。
俳優たちは稽古と称して開演前に舞台上で、劇中で交わされる
キーとなるようなセリフの発声練習などを行っている。
今回その中で私が最も印象に残ったのは、
五井さんが謡う歌「うるしにご用心♪」というもの。
これが2回繰り返されて完結する。
音のイメージとしては
「うるしいいいに、ごよおおうじむううううううん♪うるしにごよおおじんんん♪」
みたいな感じ。
単純で凝っていなくてある種の幼児性を感じるようなメロディー!
それが劇中で何度も繰り返されるのだが、その意味は誰も語らない。
落語でご隠居さんとかが「しょうがないねえ」と
淡々と奇妙な現実を受け容れていくみたいなくだりがあるが
まさにそのようなことがここで起きている。
鎌田さんはそのことに自覚的なのか無意識に創作されているのか?
そして、もう一つの鎌田作品の特徴として川上友里をはじめとする俳優たちが
大声で同時多発的に発声をするところ。
みんなが同時にいろいろなことを大声で言うので何が何だかわからない。
その俳優たちの奏でるカオスのようなものを目の当たりに出来るのがほりぶんのすごいところ。
そしていつも女性俳優たちはワンピースを着ている。
「何だかよくわからないものを観ている」
という感覚に陥れば、鎌田さんの術中に完全に
あなたははまってしまっているかも知れません。
上演時間約90分弱。10月10日まで。




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