「どっか行け!クソたいぎい我が人生」ぱぷりか第6回公演(@こまばアゴラ劇場)
作・演出:福名理穂。
出演:占部房子、富川一人(はえぎわ)林 ちゑ(青年団)阿久津 京介(DULL-COROLED POP)
岡本 唯(ぱぷりか/時々自動)
福名さんは、前回公演の第5回公演『柔らかく搖れる』(2021年)で、
第66回岸田國士戯曲賞を受賞された。
私が「ぱぷりか」を見たのは2018年9月三鷹市芸術文化センターでの公演だった。
題名は「きっぽ」。広島弁で傷跡の意味らしい。詳細は、
https://haruharuy.exblog.jp/30038125/
本作も福名の出身地である広島が舞台となっている。
広島市の中心部から少し離れた住宅街だろうか?
シングルマザーとなった母親(占部房子)と20歳になる大学生の娘(岡本唯)が住んでいる
アパートのリビングが舞台の中心。舞台の下手が玄関に続いている。
ときどき母親の占部の実の弟(富川一人)とその妻(林 ちゑ)がやってくる。
占部はある「スピリチュアル」なものにはまっており、
それが行き過ぎて夫婦仲が悪くなり離婚した。思い込みが強い性格。
そしてその母親の下で育った一人娘。
母親と娘はある種の「共依存」の関係のようになっている。
「子離れ」が出来ない母親と「親離れ」が出来ない娘。
毎日その日の「占い」を見るのが習慣になっている親子。
舞台の座席に置かれている折り込みの配役表に出演者の役の「星座」が書かれている意味がわかった。
そしてこの母娘は血液型や星座などなどの占いが好きな人たち。
思うに、この「占い」好きというのはいったいどこから来るのか?
将来に対する漠然とした「不安」から来るのだろうか?
最近、新興宗教の教団などに多額の寄付をして自己破産したという
家族のことなどがニュースなどで取り上げられている。
そして、その子供たちも親と同じ宗教に加入して活動をする。
教団二世というのだろうか?
芦田愛菜が出演した映画「星の子」のような?
その二世となって苦しんだ人たちが声を上げ始めている。
多くの二世を支配するのは母親が多いらしいと新聞に書いてあった。
なぜ「母親」の方がそうした「信仰」にはまっていくのだろうか?
本作は宗教ではなく「スピリチュアル」なものを信じる母親の役なので
教団二世のお話ではないのだが、その精神構造は似ているのではないか?と思いながら見ていた。
なぜ、自らの考えが「正義」になっていくのか?
閉ざされた二人だけの家族だと、その「正義」が彼らの「正しいこと」になっていく。
外部の視点で見たら、そうなのか?と思わせるようなことがあるのだが当人たちは気づかない。
本作はそうした問題に正面から切り込み、創作を行った。
観客は、そのテーマと表現としての重さを潜り抜けることになる。
良く思うのだが、こうした疑似的な体験をすると現実の世界に
ある種のさわやかさを感じるようになることがある。まさに、芸術の面白いところ。
美しく楽しいだけの世界ではないものを体験することで
感じ見えて来るものが確かにある。
作・演出の福名理穂さんはそのことに自覚的なのかどうなのか?わからない。
その母親を名優である占部房子が演じている。
占部が出演した今年の頭に見た映画「偶然と想像」も傑作だった。
その占部が渾身を込めてこの母親の役を演じている。
それを目の当たりにするだけでもこの舞台を見る価値があるのではないか?
外部の視点を取り込んでくれた占部の職場の後輩である
阿久津 京介と占部の弟の富川一人の存在が一服の清涼剤となる。
上演時間約100分。12月6日まで。





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