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2022年極私的ベスト(@舞台芸術)
今年は、数年ぶりに観劇本数100本を超えることが出来ました。 コロナ禍で2020年・2021年はなかなか外に出かけるのもアレで、 ワクチン接種も遅れ、座席も蜜を避けるなどの販売が続いていました。 今年の後半になってようやく満席の劇場が復活し、 先日のシアタートラムでの「建築家とアッシリア皇帝」では通路席 立ち見で観劇させていただき、超満員の劇場が!という体験も出来ました。 ただし、今も感染者が出ると公演の休止や中止が起きると言うリスクもあり、 主宰者側の興行リスクが高まっているというのも現実です。 そのリスクを軽減する何かいい方法がないのかな? などと思うのですが、みなさまいかがでしょうか? そして、今年は観客(=観劇者=カンゲキ者)が、自分がいいなと思った 推しの「エンゲキ」作品を応援するというアワード「カンゲキ大賞」の設立のお手伝いを、 少しですが、させていただきました。 この団体は今年NPO団体として東京都に認定をいただきました。 この賞は、無料で投票できます! さらに、会員になると何本もの「推し」だと思う演劇作品に投票することが出来るようになります。 それよりも楽しいのが会員同士の交流です。 またイベントなどの参加が出来るなどのことも検討されているようです! 詳しくは、以下を参照ください。
では今年、上演されて印象に残った12本をご紹介させていただきます。 公演当時の詳細に関しては、この個人ブログにカンゲキした全作品について書いていますので、 そちらをご覧ください。
1、「ことばにない(前編)」ムニ(@こまばアゴラ劇場)作・演出:宮崎玲奈
宮崎玲奈、渾身の作品でした。全身全霊をかけてこの作品を創作していることが伝わって来ました。俳優たちとともに4時間以上の作品を紡いでいったこと。それを1996年生まれなので、たぶん、26歳であろう若者が高い完成度で創り上げたこと自体に拍手でした。俳優たちが今どきの言葉で語る、その語りの優しさみたいなものがまさに「今」「現在」を描いています。同性愛に関しても、淡々とした日常の中にある普通の出来事として扱っていることも好感が持てました。そして、みんなの想いを、濱口竜介監督ではないですが「オープン・ダイアローグ」的な手法などを使いながら「包摂」していくことなど。「今どきの若者は」と言っている「今どきのおっさん」たちに「あななたちこそ!ではないでしょうか?」と言ってあげたいような気持になるのでした。将来性も含めての個人的な今年のベスト・オブ・ベストです!これからの継続と来年の「後編」、そしていつかはわかりませんが「前編・後編」一気上演などを楽しみにしています。
2、「電話」劇団 普通(@ユーロライブ)作・演出:石黒麻衣
「病室」「秘密」と立て続けに傑作舞台を世に出している石黒さんが2020年に豊岡演劇祭で行った短編の舞台「電話」がユーロライブで2回だけの再演が行われました。公演が終わったあと、ユーロライブ前のスペースで劇作家の山内ケンジさんや俳優の岩谷健司さん、三鷹市芸術文化センターの森元さんたちが興奮してお話されていました。興奮してお話をされていました、と感じたのは私が本作品を見てすごいものを観たと興奮していたからかも知れませんが、実際のところはわかりません。とにかく40分ほどの短編で実家の茨城に住む兄と妹、東京近郊に住む、兄弟の一人が、電話で会話するというもの。その話す内容のリアルさと演じている俳優たちのリアルさがないまぜとなり、舞台美術などがまったくない簡素な空間がとても豊かな家族の場所になって行くのです!まあ、何と言うことでしょう!とまるで「ビフォアー・アフター」を見た以上の驚きが本作にはありました。真摯で誠実な石黒さんの作品の今後がとても楽しみです。
3、「パチンコ(上)」東葛スポーツ(@シアター1010 稽古場1)構成・演出:金山寿甲 毎回、公演を楽しみにしている「東葛スポーツ」。コロナ禍で何度も公演中止なども重なりましたが、ついにいつもの北千住の稽古場で見ることが出来ました。本作はまさに演出の金山さんとその家族のことを「パチンコ」を軸に描いたもの。金山さんのお爺さんへ向けての愛情がそこからにじみ出て来ます。ヒップホップが主体となっていると思われる東葛スポーツの公演ですが、そこには反体制の気持ちと家族への想いが同居しているんだな!みたいなことを本作では感じさせてくれました。
4、「もはやしずか」アミューズ(@シアタートラム)加藤拓也:作・演出
昨年から追いかけている作家・演出家:加藤拓也のオリジナル作品です。平原テツと安達祐実。橋本淳と黒木華。の二組の夫婦のお話。橋本淳が映像ディレクターの役で登場しているのも個人的には興味深かったです。夫婦の抱えるいろんな問題が描き出されます。不妊治療や出生前診断など。それが淡々とした中でリアルに描かれます。時々そこから激しいものが立ち上がり「劇的」にもなる。その強さとナチュラルさを併せ持っているのが加藤拓也の特徴ではないでしょうか?加藤さんの演出の強さという意味では「ウェルキン」SISカンパニープロデュース(@シアターコクーン)の加藤さんの演出も記憶に残るものでした。
5、「われらの狂気を生き延びる道を教えてください」コンプソンズ#10(@浅草九劇 )脚本・演出:金子鈴幸
まったく新しいタイプの演劇作品でした。ある種、実際にあったことを要素として取り入れながら作られた作品。そして芸能界のアイドルが出演しながらも芸能界のブラックなネタなども入れつつ自己批評しながら作品を作っておられます。ここには業界のタブーなどは取っ払われ、ある種の疾走感だけで描き切ってしまいましたあああああ!という傑作です!毎年年末に行われている「M1グランプリ」の審査員の中で私がいつも一番共感するのが立川志らくさんです!彼のコメントには「見たことがないもの」や「新しいもの」「なんだかよくわからないけど、ものすごい印象を残すもの」に対してとても肯定的です!これは、師匠である立川談志のDNAを受け継いでいるのでしょうか?コンプソンズのこの作品にはその要素があったように思います。元アイドルのやっているラーメン屋。どこかで聞いたことがあるようなエピソードを主軸にスピード感あふれる舞台を作り上げてくれたことに感謝です!コンプソンズは、これからもこの路線を突っ走っていって欲しいです!
6、「老獣のおたけび」くちびるの会(@こまばアゴラ劇場)作・演出:山本タカ 初めて見た「くちびるの会」でした。ある日、実家に住む一人暮らしのお父さん(中村まこと)が象になってしまうというもの。象になったお父さんと接する家族や近所の方々。それを想像するだけで面白い。中村まことの哀愁溢れる「象」になってそれを受け容れるというのがとても興味深かったです!突然「象」になることは実は「老いていくこと」「老いて病気をしたりして変化が起きること」と通底しているのではないでしょうか?その時に息子たちは親とどのように付き合ってくのがいいのか?その親と外部の人との関係をどうしていけばいいのか?という実は笑えない現実がここで描かれており、そういう意味でも印象的な舞台でした。
7、「温暖化の秋」KAAT×城山羊の会(@KAAT大スタジオ)作・演出:山内ケンジ 山内ケンジ作品をやりたい!というKAATの芸術監督でもある長塚圭史さんの強い想いが結実した公演でした。そして、今回は趣里さんやシソンヌのじろうさんが出演しておられ、チケットは早々に完売して追加公演もありました。俳優たちが小さな声で話す舞台と山内ケンジさん自らが語っている城山羊の会の舞台。これを見ると、これからまた新たな段階に進んで行かれるのかな?みたいなことを感じました。趣里さんの魅力が全開で、コケティッシュであり時々、悪女になるようなその振れ幅を見るだけでも演劇を見て良かったという気持ちになる舞台だったのではないでしょうか?
8、「しびれ雲」KERA・MAP(@本多劇場)作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが還暦を迎える歳になられて、新たな境地を探っている意欲作。これを小津安二郎監督が見たら何と言ったでしょうか?滋味あふれる世界を淡々と構築できる筆力、キャスティング力、演出力、そして優秀な長年やっているスタッフ力が結集しているからこそできるプロダクション・ワークがあるんだと実感させられる舞台でした!
9、「追憶のアリラン」劇団チョコレートケーキ(@シアターウェスト) 今年の8月から9月にかけて連続上演された、劇団チョコレートケーキの「生き残った子孫たちへ 戦争六篇」は今年の白眉とも言える冒険的な試みだったのではないでしょうか?東京芸術劇場のイーストとウェストを占拠して、6篇の戦争にまつわる劇団チョコレートケーキの作品を上演しました!しかもその中の1本は新作。作者の古川健、演出の日澤雄介さんが渾身の思いで、まさに体力の限界まで使って、俳優たちと創り上げてくれた舞台でした!中でも再演だった戦時中の北朝鮮総督府で起きたことに想を得て書かれた「追憶のアリラン」の完成度の高さは私だけでなく多くの方が高い評価をされていました。朝日新聞や日経新聞の2020年回顧記事でも本作と劇団チョコレートケーキのこの取り組みのことが取り上げられていました。今年はまた沖縄返還50年という節目の年でもあり演劇界でも多くの沖縄を扱った作品が上演されました。マームとジプシーの藤田貴大さんが創作した「Light House」(マームとジプシー×那覇文化芸術劇場なはーと@東京芸術劇場シアターイースト)なども印象に残る作品でした。
10、「ケダモノ」作・演出:赤堀雅秋(@本多劇場) 人間の中にある「業」を描き続けている赤堀さんの新作です!私たちはみんな善男善女ではありません。どこかに「ケダモノ」的なものを持っており状況によってはその部分がドーンと前面に出て来ることがあります。それをこの舞台は全面に出して、その状況の持つ虚しさとかやるせなさみたいなものが同時に描かれました。それこそ、赤堀作品の大きな魅力でもあります!大森南朋が「私の家政夫ナギサさん」とは真逆に見える役を演じます。荒川良々の悪童ぶりもすごかったです。いろんな意味で印象に残る舞台となりました。
11、「天の敵」イキウメ(@本多劇場)作・演出:前川知大 イキウメの舞台は何度見ても面白いし、飽きないし完成度が高い。多くの人に何を見ればいいですか?と聞かれたら「イキウメ」などはいかがですか?と勧めています。なので、チケットも早々に売り切れてしまいますので早めの予約が望ましいです!本作は「和製ドラキュラ物語」(?)と言ってしまうとあまりにも短絡的なのですが、ある種、食べることや不老長寿という人間の持つ欲望をイキウメ的な切り口で描いたものです。過去の上演もとても印象深いものでしたが再演されてまたその演出の進化とともに高いレベルの舞台として完成されていることにいつも感動を覚えます!今年は本作以外に「関数ドミノ」イキウメ(@シアターイースト)の上演もあり、それもとても素敵な作品でした。前川さんの作品はいつも知的刺激を与えてくれます。なので、観劇時には、頭をくるくる回しながら見ることになり、見終わった後の心地よい脳の疲労感を与えてくれます。このことは、イキウメの最大の魅力ではないでしょうか?
12、「ドライブイン カリフォルニア」大人計画 日本総合悲劇協会(@本多劇場)作・演出:松尾スズキ 大人計画もイキウメ以上にチケットの確保が困難な劇団。一度見るとその独特な魅力に引き込まれます。また俳優たちの個性が際立っており俳優たちのアドリブかとも思える芸が舞台の中で行われ大爆笑になります!今年は皆川猿時さん!が素晴らしい芝居をしてくれました。本作の中でも漫画家である猿時さんが絵コンテのようなものを描いて説明する「フリップ芸」みたいなシーンがあるのですが、あの爆笑シーンは忘れられない体験として私の中に定着しました。「ツダマンの世界」(@シアターコクーン)でも皆川さんの活躍が輝いていました!きらっ!きらきらきらきら!
以上、まだまだ印象深い演劇はたくさんありましたが、今年の厳選12本をお送りさせていただきました。 ![]()
by haruharuyama
| 2022-12-29 09:09
| 舞台
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