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「あでな//いある」ほろびて(@こまばアゴラ劇場) 作・演出:細川洋平。ほろびて、初観劇。 細川洋平という名前見たことあるなあと思って調べてみたら分かりました! 「演劇弁当・猫ニャー」に俳優として出演されていた方だと。 1978年生まれ。ということは今年45歳。 この「ほろびて」は2009年に立ち上げたと所属先のダックスープのHPに書かれてあった。 舞台下手には美容院の椅子と移動式の美容室グッズを入れてあるカートが置かれている。 上手はテーブルがあり椅子が三脚。床が独特な質感のグレイのシートが敷かれてあり つなぎ目が見えないのでどんな大きなシートなんだろう?と感心しながら見る。 奥はアールになっていて床からまーるく立ち上がってコンクリートの壁のようなものが造作されている。 シンプルだけど奥が深そうな美術。 髪の毛を切りに来た男性(内田健司)と美容院の店員(伊東沙保) この美容院のアシスタントであるリンさん(吉岡あきこ)。 そして上手のテーブルに座る3人は高層マンションの地下にある倉庫を改装した、 まるで映画の「パラサイト」に出てくるような部屋で共同生活をしている。 家族ではなく血がつながっていないのだが、 是枝監督の映画「万引き家族」のようだというと近いのだろうか? 雨音(あまね)という女の子(生越千晴)と同世代の青年の花束(中澤陽)、 そして父親くらいの年齢の男性の油田(鈴木将一朗)が暮らしている。 見ていて、チエルフィッチュの岡田俊規の代表作「三月の5日間」を思い出す。 岡田作品は2003年あたりのイラク戦争の時のお話しだったが、 本作ではロシアとウクライナの戦争のことを想起させる。 直接的には語られないのだが。伊東沙保の衣装の色が まさにウクライナ国旗の配色なのは偶然なのか? 並行して戦時下に日本で暮らす私たちが描かれる。 内田健司はひきこもりの男性。リンさんは外国人の設定。 そして共同生活をしている3人はそれぞれ天涯孤独で行き場がない人たち。 その人たちが肩を寄せ合って暮らすのだが、世の中の不条理が彼らを簡単につぶしていく。 DVを受ける人たち。いじめに遭いリンチのような扱いを受けるもの。 簡単に男に捨てられるもの。 どうしようもない行き場と、現在の戦争の状況が複層的に重なっていく。 そして、本作の特徴的なのは、 「見えるのに見えないということ。」 あるクラスの人たちが、自分たちの環境の外にいる人たちを意識しないことが描かれる。 欧州の映画で貴族が家族で会話するようなシーンが良くあるが、 そこにいる召使い的な人たちはいないことになっているみたいな? これは実は日本でも良くあること。典型的なのは、 業界のパーティなどでセレブの人の周りに集まる人たちがいるのと同時に、 彼らの視界に入っているのに見て見ないことになっている という状況は私も何度も経験している。 たぶん、その方々は目の前の相手に向かって集中しているので無意識なのかも知れないが。 これって、見えていない!ということなのではないだろうか? その約束事が最初、どういう意味だろう? とわかりにくいのだが、上演時間が長いので この時間軸を体験しているうちにそれが腑に落ちてくる。 そうなると、この舞台の面白さが倍増するのでは?と思うのですが、いかがでしょうか? 生越千晴をはじめとして伊東沙保や中澤陽など俳優たちの芝居がすごい! 生越さんが洟をたら―っと垂らして目から涙が何粒もあふれ出るシーンは こまばアゴラ劇場という狭い空間ならではの強烈な体験! いまの時代の分断と孤独。 そして、その先にあるかも知れない みんなで寄り添って生きていくような新たな共同体が 私たちの未来には必要なんだろう! みたいなことも感じさせてくれた。 上演時間130分。1月29日まで。 ![]() ![]() ![]() ![]()
by haruharuyama
| 2023-01-25 09:24
| 舞台
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