巨匠とマルガリータ 地点(@アンダースロー)
作:ミハイル・ブルガーコフ、翻訳:水野忠夫(岩波文庫版)、演出:三浦基、音楽:空間現代、出演:安部聡子、石田大、小林洋平、金子仁司、岸本昌也、黒澤あすか、佐藤鈴奈、重実紗果、舞台美術:杉山至、映像:松見拓也、衣裳:コレット・ウシャール、照明:藤原康弘、宣伝美術:松本久木、制作:田嶋結菜。
銀閣寺通にある「アンダースロー」は地点の運営している劇場。今回は、出町柳から京大を通過して歩いてきた!ゆっくりの徒歩で約30分。秋の気配が漂う。風が気持ちいい!京都はほんまに秋がよう似合う。定番となった地点公演の観劇。もう毎回、見に行くことが我が家の決まり事となった。大阪からだと15時の公演などがあるのはありがたい!作者は初めて知る名前、モスクワ芸術座で舞台の仕事をされていたらしい!出身はウクライナ。いま、まさに戦争中の二国。ある種、狂気と幻想をはらんだ物語。その様子を三浦さんは様々な要素を高いレベルで再現して、イメージを喚起するべく演出する。物語を追うのではなく、この物語世界の感覚を感じてくれというメッセージが聴こえてくる。演劇体験はそれにとても向いている。俳優たちの身体の動き、発声、そして、地点にはなくてはならないと私は思う、空間現代のサウンドデザイン!劇伴ということではなく音響でその世界観を体現しようと様々な工夫が凝らされている、ファックスを送る時の「ピーヒョロヒョロヒョロ」(ちょっとちゃうかな?)の音声などが音楽と一体となって独特の音場が生まれる。さらには今回の公演で特筆すべきは映像の使い方、動画を線画のようなイラストアニメーションにするアプリがあるのだが、今回はそれを使われているのだろうか?事前に用意した映像と俳優が組み合わされるシーンと、劇場で俳優たちが演じているものをカメラで収録し線画のアニメのエフェクトをかけて投影している。俳優たちはスクリーンの裏にいて演技をしているだろうことは観客に伝わるように作られている。舞台全面に大きな紙のスクリーンが設置されていて、ワイヤー仕掛けでそのスクリーンが舞台前面から後方へ移動するようになっている。そして、そのスクリーンの紙が、本作の原作の本を解体して紙をつなげてスクリーンにしているよう!証拠に1枚1枚の紙にはびっしりとロシア語(?)かなにかのテキストが印刷されている、その紙を百枚以上重ね合わせてスクリーンにしている。舞台の上手三分の一あたりの位置の奥行きが真ん中あたりの場所にカメラが置かれている。今回の舞台をこうしてテキストで書いているが一見にしかずがテキストだとうまく書けないな!と思いながらそのジレンマを感じている。地点のHPに少しだけ舞台の写真があるので参考にしてください!https://chiten.org/events-projects/master_and_margarita/
そして、ここで描かれているのは、キリスト教と宗教のことでもある、ユダやナザレが登場する。ピエタ像の絵画のようなシーンも!https://ims-create.co.jp/france/6344/
そして、いま、その場所でパレスチナのハマスとイスラエルの戦争が起きている。同じ場所でユダヤ教、キリスト教、そしてイスラム教が生まれ、その聖地である場所を中心に様々な土地と過去の因習をめぐる終わりなき戦争が続いている。本作は、この戦争を意識していないことはないと感じさせてくれる。ロシアもロシア正教というキリスト教徒の国でもある、作者はどんな思いでこの原作を書いたのか?三浦さんは上演後、この原作の一部を改変して上演したとおっしゃっていた。普通にやると7時間かかるらしい!どんなものか、怖いものみたさで見てみたいと思った。本作の上演時間は1時間50分。10月13日まで。インパクトがある身体すべてで感じることの出来る演劇体験ができます。




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