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「おかしな2人~女性版~」ピッコロ劇団(@ピッコロシアター中ホール)作:ニール・サイモン、訳:酒井洋子、企画・演出:木下鮎美(ピッコロ劇団)出演者=木之下由香、木村美憂、中田綾乃、大澤寧音、鈴木あぐり、宮﨑佳恋、岡島大祐、鈴木大輝
ニール・サイモンのこの作品は映画版を見たことがある。しかし、ずいぶん昔だったのであまり記憶がなかった。本作はその原作の男女の役割を逆転させた「女性版」というもの。調べてみると「女性版」も過去に何度か日本でも上演されていることがわかった。友人の二人がたまたま同居することになって…。というもの。いちばん印象に残ったのは、同じアパートメントに住む、スペイン人兄弟が2人の女性が同居する部屋に食事会に来る場面。木之下由香が料理を作り、樹村美憂がもてなす。岡島大祐演じるマノロとその弟、鈴木大輝演じるヘイスースのスペイン語がちゃんぽんされた変な言葉のやり取りがかなり笑える。以前、ジム・ジャームッシュの映画「ダウンバイロー」を見た時の面白さがよみがえる。映画ではイタリア人の移民が登場していたのだが、同じ、ラテンの女性を大切にする国民性と陽気で優しく、カソリック的な厳格さとそれ以外が同居しているという、いかにも人間らしい矛盾した存在が、マンハッタンに暮らす女性2人との対比がなされていてかなり笑った。このシーンを見るだけでもこの公演を見に来てよかったと思った。そして、こうして劇場で演劇を見られることの幸福を感じ泣けてくる。幕間の暗転時の音楽の使い方も印象的だった。特にシンディ・ローパーの「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン」が流れて来て、女性が女性らしく独立して生きて行くみたいな、本作の「女性版」ならではの演出家の意図が伝わってくるようだった。https://www.youtube.com/watch?v=a6fL49MmsCY 上演時間休憩入れて2時間半くらい。 以下、この公演のレビューとは違うお話です。 ![]() 今回初めてピッコロシアターに行った。なぜ行こうと思ったのか?は、ピッコロ劇団の公演を昨年見て、とても面白く誠実で素敵な劇団だな!と何本かの作品を見て思ったからというのが理由の最初。そして、今回ピッコロ劇団の「ピッコロサポートクラブ会員」に入会させていただいた。3公演6枚のチケットが無料になる。そして、それ以外の公演も1割引きになるというもの。本公演もその得点でチケット代2500円だったものが2250円で見ることが出来た。コロナ後になってライブパフォーマンスのチケット代がどんどんと値上げされている。小劇場の公演でも1万円を超えるものが増えていき、5000円以下の公演が本当に少なくなった。それでも演劇公演は元が取れないという現実がある。多くの人がかかわり毎回1回限りの生の舞台がそこで行われるという仕組み自体がコストがかかる必然となる。そういう意味ではこのピッコロシアターの取り組みは関西在住で芝居が好きな私のようなものにとってはとてもありがたい。交通費も会社員ではないので毎回必要になる。交通費をかけて劇場へ行き、生の舞台を見る、俳優の身体と息遣いを感じ、同じ空気が震えて伝わってくる俳優たちのセリフ!その生の体験ということが生成AIの時代にますます重要なものになってきているのではないだろうか?AIを活用して時間を創り、こうした体験をする、という豊かな人生のスパイラルにはまって行きたいと真剣に思う。ピッコロ劇団は兵庫県が運営している劇団だと聞いた、公共のためにこうした運営がされていることがすごいことだし、さらにはそこに劇団を抱えて俳優や演出家たちを育てようと考えた方に頭が下がる。その結果がこうしたカタチでちゃんと表れているのが素晴らしい。しかも芸術監督が岩松了!公共が運営して劇団まで持っている劇場はどれくらいあるのだろう?思いつくだけ挙げてみると新国立劇場とりゅーとぴあ新潟、松本も?そして公共劇場としては、それ以外に北九州(小倉)、豊岡の芸術文化観光専門職大学も似たような形態(毎年、豊岡演劇祭が行われている)、京都のロームシアター、豊橋と津の劇場、静岡県舞台芸術センター、そして、東京芸術劇場、世田谷パブリックシアター、三鷹市芸術文化ホール、せんがわ劇場、神奈川のKAATやさいたまの与野本町の劇場や水戸芸術館?とかだろうか?公共の劇場が独自に劇団を組織して運営し、地域の方々に見ていただくということがもっと拡がればいいのにと思う。心の病気が、あと何年かすると病気の最大のものになると言われている。その心に必要なものがまさにこうした芸術ではないだろうか?と真剣に考えています。 今回、劇場がある尼崎市の「塚口駅」に久しぶりに伺った。以前、妻方のおばあちゃんが塚口に住んでおられ1回だけ行ったことがある。阪急塚口の北側。今回は南側におりて「塚口さんさんタウン」を観ながら、劇場へ、徒歩10分少々か?とても大きな劇場で驚いた。そして中ホールは100人くらいのキャパにされていてとても親密な空間が心地よかった。帰りに、さんさんタウンの中にあるラーメン屋さんだ「胡麻味噌ラーメン」(950円)を食べて帰った。おいしゅうございました。 ![]()
by haruharuyama
| 2026-04-13 11:36
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