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「ベガスペガサス」やみ・あがりシアター 第23回公演(@北とぴあホール)脚本・演出:笠浦静花 出演:東直輝、安藤優(呪貴族)、五十里直子、カトウクリス、加藤睦望(やみ・あがりシアター)河村凌(猿博打)、北原州真、久遠明日美、久保瑠衣香、小嶋直子、さんなぎ、田久保柚香、中川大喜(劇団イン・ノート)、二宮正晃(本若)林瑠之介、薮田凜
東京にくる用事があり、その前後に何か演劇公演がないか?調べてチケットを予約するのだが今回は北とぴあペガサスホールでやみ・あがりシアターの公演があることを知り早速予約。月曜日の14時の公演なのにほぼ満席!以前、三鷹市芸術文化センター星のホールで、やみ・あがりシアターの公演を見たことがあり、その時のあまりの斬新な舞台演出と会話の言葉の今っぽさに感動した記憶がある。その時の詳細は以下 https://haruharuy.exblog.jp/32799685/ いままで、みたことのないもの!を目指して創造するのが芸術家の本質みたいなものがあり、本作も作・演出の笠浦静花の怨念がその方向へ舞台を向かわしているのではないか?そんなことを考えた公演だった。 昨年の大阪関西万博が行われた大阪市「夢洲」に万博開催中から隣接の敷地ではIRリゾートの建築が行われていた。2030年の開業を目指して準備が進んでいる。MGMリゾートというラスベガスでも有名な巨大ホテル&カジノを経営する会社が運営するらしい。そして大阪市はそれに向けてカジノに関する規則を整備した。ギャンブル依存症の人がここに集まるのではないか?そもそもなぜギャンブル依存になるのか?新たな「ギャンブル」施設が出来ることで、改めてそのようなことを考えさせてくれる。日本には、いうてもギャンブル的な射幸心をあおるサービスがいくつもある。そして、そうしたサービスをやっている団体はおうおうにして多大な費用をかけてTVCMなどを制作し放送を行っている。競馬や競艇、競輪や宝くじ、LOTO、パチンコなど。基本、どれも胴元が儲かる仕組みになっているJRAなどは基本25%は戻って来ない。なので仕組みをしっていると長期に運用をしていたら1000万は確実に750万にしかならない、ということになる。しかし、人間の認知システムはその合理性を超えたところになにか感情を動かすような情動を感じ、そこにのめり込む。作者の笠浦さんは、その引いた視点とギャンブルに熱中する視点を交互に描きつつ、いろんな立場でこの北区の「北とぴあ」に新たに出来たIR施設(というかカジノ?)に集まってくる人たちのことを描き出す。まるで短いカットが積み重ねられた映画やドラマのような感じ。なので場面転換がものすごく行われているのだが、観客はそれらのシーンを自分の中で組み立てていき大きな物語の流れを自らの想像で構築し楽しむというスタイルになっている。観客の想像力を存分に信じているからこそできる創作スタイルを行う勇気をレスペクトする。そこには夢洲から異動してきたカジノの運営者の視点があり、昔からの友人たちの話があり、カジノで働く人たちの物語がある。そして勝った人負けた人の話も。ここでは基本ルーレットの話で進められる。巨大なルーレットが舞台真ん中に設置され観客はコの字型になってその舞台を取り囲んでみる。演出や言葉のリズムのテンポがいい!いまも「ベーガス、ベガス」と繰り返された言葉が頭から離れない。そして、本公演で私がもっとも印象に残ったセリフが「お金」がある人は「ノー」と言えるというもの。確かに、生きて行くためにノーと言えずに何かをしなければいけないことはたくさんある。しかし、生きて行くための余裕があれば「ノー」と言える。逆に考えると「好きなことだけして生きる」ということなのか?良く、私が話すのは「好きなことがわからない、見つからないという人が多くいます。でも、これだけはやりたくないというのはないでしょうか?それをしなければ、何かをしていると結果そのことが好きになっていきます。どんどんと好きに」ということ。縁あって映像制作会社で40年近く働くことになったのだが映像制作が好きというわけで入ったわけではなかった。ただ映画を見るのが好きな人ではあったのだが、それが仕事を通じて様々な奥深いことを教えていただき、その終わりのない深遠な世界に踏み入れると、その沼にどんどんどんどんとはまっていったというのが結果論でしかないが、私の現実だった。いまでは、演劇を見ることがもっとも好きだと言えるかもしれない。笠浦さんは高校時代から演劇が好きでそれを貫き通しておられる。創作者の立場で向き合い続けておられるという姿勢にまたまたレスペクトした。コリッチで笠浦さんへインタビューした動画が配信されており、本公演を観た直後に一気見した。https://www.youtube.com/watch?v=l-r3wRkfbwo 本作品はそうした行動をも喚起させる異色新奇エンゲキでした!(PS:客入れをされている方の案内の仕方や話し方がものすごくちゃんとしているなああ!と思って見ていた、そして上演前の案内で何故か真面目にギャグをかましてくるのを見て、この人はどこかの劇団の俳優に違いない、もしかして川上友里さんみたいな方か?などと思っていたら、最後に脚本・演出:笠浦静花だった、ということがわかって二度ひっくり返った!笑)このエピソードは、本公演の物語の骨子のネタバレにはならないと思い、私のもっとも驚いた記憶としてここに記載する。 ![]()
by haruharuyama
| 2026-04-28 10:54
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