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「チェーホフin やしゃご短編集」やしゃご実験室vol.2(@アトリエ春風舎)翻案・演出:伊藤毅 出演:竹原千恵、石橋亜希子、村岡佳奈、大平峻世、ヒガアキコ、山本ともだち、小川ともみ、市毛達也 東京に行く機会で夕食をご一緒にということがあり夕方まで時間が自由になる。そんな時にマチネの演劇公演を探し見るのが楽しみ。そして、東京のすごいところは平日でもお昼の公演がいくつも行われていること。関西地区では多くの場合、土日だけかあっても、それに加えて金曜日の夜くらいの公演が大半。需要とのバランスの現実なのだろう。 探しているとあのアトリエ春風舎で「やしゃご」の公演があるのを発見!しかも、なぜか、無料公演とある。早速予約させていただいた。「やしゃご」の主宰の伊藤毅さんは自らの公演に俳優としても出演されていることもあり、私も何度も見ている。本公演はやしゃご短編集と銘打った公演で実験的なこと?自由に自分のやりたいこと?の公演を行おうとされたのだろうか?アントン・チェーホフの短編集から大きく翻案を行い、俳優たちとともに創作する。各話20分程度のもので、毎回演目がアトランダムに変わるという趣向。俳優もいきなり今日やりますよ!に準備をしなければならない。開場前にロビーで待っていると中から俳優たちとスタッフの方々が談笑されているのを聴いてその雰囲気が楽しそうでとてもいいなと思った。映画やドラマの現場でも時々、そうした光景を見かけるが、やはり現場はきつい厳しいものだけにその場の空気を楽しくしようという意思が働くのではないか?ただし、厳しいのはしんどいという意味ではない、芸術や創作の高みに行くために懸命に試行錯誤するので厳しいのだ!それを乗り越えることでたぶん大きなやりがいや本当の意味での楽しさが感じられるのではないか?楽して楽しいという楽しさは本当の楽しさになりうるのだろうか?創造者たちはそれをたぶん知っているのだろう。そして日々、試行錯誤を繰り返す。それこそが生きて行くということなのかも知れない。芸術作品を創るということはそういうことを意味するのではないか?「生きる=創作する=厳しい=楽しい」という方程式があるのではないだろうか?そんなことを感じさせてくれた舞台だった。この日、28日の14時からの公演は以下の4本が上演された。内容詳細はチラシをご覧ください(やしゃごのXからの引用です) 1「とみくじ」ヒガアキコ、小川ともみ、市毛達也 2「牡蠣sideA」村岡佳奈 3「ニーナとトリゴーリンのようなカフェの二人B」小川ともみ、市毛達也 4「カシタンガ」石橋亜希子 この日は「とみくじ」と「カシタンガ」は上演が決まっていたのだが、その他の2本は当日のくじびきで決まっていく。4作品が出たところで、伊藤さんがその場で順番を決める、小道具や着替えなどの段取りなどを考えてこの順番になったのだと思われる。劇場の真ん中にテーブルと椅子が置かれている。そして箱馬が2個。(箱馬とは添付の写真のようなもの)引用元の記事を読めば自作できるかもです。詳細はhttps://soudankaguya.com/wwc/blog/6742/ さらにはもっと小さな箱馬が舞台上手観客席寄りに置かれ小さな円筒形をしたスピーカーが設置されそこから音楽が流れている。小さいのに私的には十分音が良く、これで、ええやん!という感じ。音響などを一切使わない公演もたくさんあるが、やはり音楽の持つ感情へ訴えかけるチカラは大きい。今回は音楽が流れることで幕間を補完しながら次の短編舞台への準備が行われた。 本作はチェーホフが描こうとしたキャラクターの人間性や想像力などを伊藤さんならではの翻案で抽象化して整理され、出演者の俳優のキャラクターに合わせて描いている。些細な言葉が突然空気を変える。 「ニーナとトリゴーリンのようなカフェの二人B」などはまさにそれで、抑制された男女の会話のある一言が劇的に見えてくる。チェーホフのそもそも持っている創作とはそういうものだったのかも知れない。しかし、ロシア革命の前後の貴族や農奴たちの話になるとどこか知らない世界の場所のお話のように思えてくるのだが、本公演ではその本質を抽出して自分事化になっていく。 一方で「カシタンガ」などは、縦横無尽の想像力から生まれた物語を一人の俳優である石橋亜希子が汗だくで表現していく。そして、一期一会なのかも知れないが、それがゾーンに達すると流れるようにそのシーンが想像でき観客の集中力が極端に高まっていく。そんな体験ができました。 春風舎のような大きさの劇場で俳優の演技を見るとそのディテイルや息遣いなども含めて何か大きなことを感じることがあるのはなんでだろう?答えはわかりませんが。 ![]() ![]()
by haruharuyama
| 2026-04-29 09:01
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