幻冬舎文庫のイメージキャラクターに長澤まさみが起用された。
幻冬舎もタレントを起用して文庫のキャンペーンをやるんだと思った。
蒼井優の集英社文庫のキャンペーンが秀逸だと思っていたら、
角川の宮崎あおいと新潮文庫のYONDAのキャンペーンと
いったいどれがいいのと突きつけられているような気がした。
10代後半~20代前半の多感な少女たちがメインターゲットなのか?
文庫は学生が読む教養になりえるのか?
だいたい文庫本って売れているのか?
いろいろなことが気になりだした。
ショートドラマみたいなWEB用の企画があるので、
ラーメンズのコントを読んでみようと思った。
小林賢太郎のホンはなかなかに知的である。
知的であるということは大衆性ということとある意味で
相反する部分を持つことになる。
そのクールで、ナンセンスな世界観を受け容れられるかどうかが
ラーメンズが好きになるかどうかではないだろうか?
以前、一度だけラーメンズのライブを見に行ったことがある。
本多劇場での公演。チケットは当然のごとく完売で、ヤフーオークションで購入。
小林賢太郎はほとんど素の状態。淡々と台詞を語る。
片桐仁の強烈なキャラクターが
ラーメンズを支配していると思った。
それくらい役者の生身のチカラによって舞台は変わってくるのだ
という典型的な例示だった。
本書では、2000年のラーメンズの公演台本がもとになっている。
「バッハ」という落ちるための面接を受ける話が面白かった。
絶対、面接官に言わないような台詞が頻出し苦笑する。
ただ、ここまで私はバカですというのを演じられると
面白すぎて思わず内定を出してしまいそうな気さえしてくる。
また、アレグレットという短時間瞬間芸のコントも面白いなと思った。
メトロノームがアレグレットのリズムで刻んでいる音にあわせて、
短い、短い、コントが繰り返される。
音にあわせたパントマイム的な手法が洒落ている。
やはりラーメンズは知的である。
その知的さが、アップルコンピューターのTVCMにも
完全に応用されている。