川島雄三は45年間で51本の作品を残して急逝した。
45歳。僕と同い年である。
僕の年までに51本の映画なんて、物凄い!
量と質をきちんと短い間に残していったのだろう。
川島雄三の映画はどこか飄々とした部分が、ある。
「サヨナラだけが人生さ」という言葉にも
彼のもつ独特の諦観が現れている。
大阪の昆布屋さんに小僧として入った男の一代記である。
大阪弁がやわらかく、心地よい。
宝塚映画で作られたセットがまた素晴らしい。
山崎豊子の原作である。
彼女の著書は必ず社会や経済ということにフォーカスをあててくる。
本書も戦前から戦後の闇市を経て、昆布の統制が解け、
再度、昆布屋さんを再会するという話である。
語り口がスピーディーで展開が速い!
その速さが快感になる。
今のドラマや映画の方が
逆にゆっくりしすぎているのではないだろうか?
製作者たちがテンポ感を忘れてしまっているのでは?
そんなことを感じさせる映画だった。
今、見ても十分に面白い。
というか今、これを製作者たちは見ることは
一つの刺激になるのではないだろうか?
こんなにも大掛かりな美術を望めないかも知れないが
心意気や見せ方という意味で
忘れ去られてしまいつつあるものがここにある。
戦前から戦後にかけての大阪の商家のプライドと
品の良さみたいなものが見られるのもまた嬉しいことであった。
「商家の品格」とでもいったら、ええんでしょうか?