三遊亭円朝という、超有名な噺家さんがいたそうである。
幕末から明治にかけて新作落語を次々と発表し、
現在でも円朝の噺は大変多くの噺家さんたちが挑戦している。
近代落語の祖とも言われているそうな。
それが古典落語として演じられているのである。
今年の夏は、その円朝人気に一層拍車がかかっている。
映画「怪談『真景累ケ淵(しんけいかさねがふち)』」なども
この夏上映なので前宣伝が一気に盛り上がってきている。
怪談話やおどろおどろしい噺を得意とした人だったらしい。
落語の概念が覆る。
「え?落語って聴いて笑うものじゃないの?」
こんなことを言っている僕は完全な「トーシロー」かもしれないのだが。
三浦一派の面々と見る。
前編は7月、後編は丁度1ヵ月後の8月に上演されるらしい。
何故一ヶ月も間が・・・?と思うのだがその理由はわからない。
前座さんの「寿司水滸伝」(喬太郎の新作)というらしい噺のあと、喬太郎登場。
軽いマクラから始まる。
本題に入ると観客が息を呑んで
聞き入るのが手に取るように伝わったのだろうか?そ
の雰囲気を一度壊すかのように、
喬太郎は「あ、ここで場の空気がすっごく
変わるんでございますねえ。すっげー!」
などと言って笑いを誘う。
シーンと張り詰めた噺の途中で幾度となく
このような喬太郎の突っ込みが入り、
その度に客席からは笑いが起こるのだが、
同時に本筋に戻るときに、
噺が分断されてしまい理解がおろそかになるといった感も否めない。
僕個人も、噺の筋を、
三浦一派の代表に聞いていたから良かったようなものの、
なかなか複雑な噺で、
簡単には人間関係や彼らがどの場所にいるのかの想像力が働かない。
本筋を知っている人はそれでもいいのかも知れないが、
登場人物の名前と、彼らの「声・仕草」を把握するだけでも大変である。
見るほうも大変だが、演じる方はもっと大変だろう。
なにせ一人で前半の2時間近くを語り続けるのだから。
通しでやれば4時間近く!超大作である。
古典ものは他のジャンルでもものすごく長いものがある。
ギリシア悲劇しかり、シェイクスピアしかり、
歌舞伎も元禄忠臣蔵を通しでやると遠大な時間がかかると聞いた。
本作で印象的なのはやはり、
牡丹灯篭を持って、コマげたを鳴らしつつ、おつゆと女中が
二人連れ立ってやってくるシーンである。
しかし、残念なのは牡丹灯篭もコマげたも
自分のボキャブラリーでは実際にどんなものなのか
イメージがつかめないでいるという無知さである。
とほほほ。
8月の後編が楽しみ。