ペドロ・アルモドバル監督作品。
「オール・アバウト・マイ・マザー」も「トーク・ツウ・ハー」も見ていない。
よってこの監督のことを全く知らない。
車検を出してから、午後のお芝居まで時間があったので行って見ることにする。
実はこの映画でペネロペ・クルスの着ている洋服が
アニエスbのデザインしたものだと教えられた。
なるほど確かに言われてみればそのような気もする。
映画好きのアニエスらしいコラボレーションである。
胸の開き具合などが確かにアニエスっぽいと思った。
そのペネロペ・クルスの魅力全開の映画である。
彼女の決して若くはないが魅力的な容姿に、思わず見入ってしまう。
同時に、これは、いわゆる、母と娘の物語である。
最初は母親であるペネロペ・クルスと娘の物語かと思って見ていると、
ペネロペ・クルスの母親が登場し、そして・・・。
母子の縁が運命のようにめぐり巡る物語とでも言ったらいいのだろうか?
しかし、この映画の魅力はその運命的なストーリーにあるものではない。
夫を殺めたペネロペ・クルスはふとしたきっかけから、
映画の撮影クルーの食事を作ることになる。
毎日、昼も夜も夫が冷凍されている冷凍庫のあるレストランで
ペネロペ・クルスが食事を作り続けるのである。
この一連のシーンが本当に魅力的だった。
撮影クルーの打ち上げでギターを持ったスタッフを見たペネロペが思わず
「ボルベール・帰郷」の唄をくちずさむところは鳥肌が立つほどだった。