雨の降る中、新宿のパークタワーホールへ。
巡回バスが10分おきに新宿駅から出ている。
新宿パークハイアットというホテルのあるビルの三階にホール。
このビル自体が落ち着いた佇まいを持っている。
駅から遠いということも理由のひとつかもしれない。
今回久しぶりの東京公演である。
2002年の「フルダブル」以来?
レニ・バッソを最初に見たのは天王洲
の小さなスペースだった。
北村明子がソロで踊っていたのだが、
そのスタイリッシュでカッコいい姿が印象に残った。
カッコいいダンスを踊る集団として
僕の中では位置づけられていた。
それは数年前のパークタワーホールでの公演でも変わらなかった。
が、しかし、今回はレニ・バッソの新境地なのか?
コミカルで映像と台詞が加わっている。
ダンス自体はレニ・バッソらしさを失っているものではない。
ただ、金魚のコンピュータグラフィックの映像と、
それらが口をパクパクして喋るのに台詞がついている。
変な間で語る金魚は、少し関西弁のニオイを漂わせつつ語る。
面白かったのが、台詞がサンプリングされて
まるで音楽のようになって踊るシーン。
台詞があるリズムに乗って切り刻まれる。
その違和感の中でスタイリッシュなダンスが繰り広げられる。
音楽に合わせて素早く動くダンサーたちの動きが
見ていて気持ちいい。
あの速さで立ち位置を変え、足を踏み鳴らしながらも流れるように続いていく。
このシーンを見られただけで、ここまで来てよかったと思った。
黄色を主体としたダンサーたちの衣裳。
そのユニゾン感覚がいい。
ただ、映像の使い方と映像を立たせるために
ダンサーへのライティングがやや暗めだったことに不満が残った。
川崎徹さんが見にいらしていた。