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学生時代に見て衝撃を受けた映画の一つ。 以前「映画、大好き宣言」と題されたムック本が京都から出版された。 その中で「私の3本の映画」のうちの1本に挙げたのがこの映画だったかな? というような記憶がある。 それくらいこの映画は、僕の青春時代の記念碑的な映画であり 映画というものの概念を大きく覆された結果になった作品だった。 十数年前にイタリアにロケの仕事で行った際に ローマのホテルのロビーで打ち合わせをしようとしていたら、 そこにフェリーニ監督が現れた! イタリアのプロダクションのMさんはフェリーニのことを知っており、 サインをしていただけることになった。 思わず、そのとき持っていたパスポートに フェリーニ監督のサインをもらった。大切な思い出の品である。 この「はっかにぶんのいち」という映画は暫く権利関係の処理で もめていたらしい。 最近になってようやく権利処理がすすんで 公開ができるようになったそうである。 この映画は昨年の東京フィルメックス映画祭で1日だけの 特別上映がされたのだが前売りチケットが早々に売り切れ 見に行く事が出来なかった。 ついについにこの夏に一般公開が決まった。 20歳の頃の自分の感受性はいったいどのようなものだったのか という記憶をたどる意味でもこの映画を見に行きたいと思った。 そして、26年後に改めてこの映画を見て、 やはりこの映画の凄さを再認識することとなった。 映画監督としてのマルチェロ・マストロヤンニが主人公である。 シュールなオープニングの映像が素晴らしかった。 このオープニング映像の記憶は全くなかった。 想像と現実の曖昧な境を旅しながら生きている映画監督の映画である。 これは、まさにフェリーニの映画に対する想いだなと思った。 温泉があるヨーロッパのリゾート地と映画の撮影現場が交互に現れる。 それは同じ場所なのか頭の中の出来事なのか? そんなことは一切説明されない。 ただ圧倒的な疾走感で映画は進んでいく。 多くの俳優たちが随所に配置されカメラは 様々なアングルをワンカットで切り取っていく。 そのフレームの中に様々な要素と物語を見る事ができる。 カメラが動いているのにその切り取られたフレームの ヒトコマヒトコマが絵画的なのである。 これは凄い、フェリーニの圧倒的な美意識に貫かれた映像は、 結局、言葉で語られたストーリーを超越する。 映画とはそういうものであるというフェリーニのメッセージが伝わってくる。 マルチェロは多くの美しい魅力的な女性に囲まれる。 大人の男が大人の女性たちと粋な関係を紡いでいこうとする。 都会的で洒落た感覚がダイレクトに伝わってくる。 こんなに洒落た感覚を持ちえる大人の男がいったいどれくらいいるだろうか? それくらいマルチェロ・マストロヤンニ演じる映画監督は魅力的なのである。 その魅力は弱さやおびえも内包される。 映画を作ることは悩ましいことの連続でもある。 そこで悩み苦しみ逃げ出そうとするマルチェロの姿もまた魅力的なのである。 彼はフェリーニそのものなんだと思った。 そして有名な祝祭的エンディングシーンに続く。 この最後の数十分のシーンはやはり圧倒的であった。 これこそ、はっかにぶんのいち! これこそフェリーニの映画だと! たくさんの俳優たちが馬鹿でかいロケット発射台と思われる 足場を組んだ空き地にやってくる。 本当にたくさんの人たちがかかわっている。 それぞれの役割があり、その中でそれぞれの役割を懸命に演じようとしている。 その現場に居合わせるマルチェロ・マストロヤンニは 映画監督らしくメガホンを手にとり、次々と指示を出し、現場を統御していく。 一見混沌としたかに見える現場からある秩序を導き出していく様は、 これこそが、映画的であると言えるだろう。 映画に対する愛情に満ち満ちたフェリーニの魂の告白とも言える作品である。 その輝きは公開から40年以上経った今でも なんら損なわれているものではない!
by haruharuyama
| 2008-08-05 09:00
| 映画
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Comments(2)
Commented
by
Ten
at 2008-08-05 11:24
x
私もこの映画は3本の指に入ってます。1位は『去年マリエンバードで』。順位付けに悩むのは、『2001年宇宙の旅』。4位が『時計仕掛けのオレンジ』…結局、感受性豊かな若い頃に見た衝撃を超えるものはないのでしょうか。
0
Commented
by
haruharuyama at 2008-08-06 08:29
Tenさま、おおTenさまの挙げた他の映画もいいですね。
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