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theatre iwatoは、大江戸線の「牛込神楽坂」の駅のすぐ傍にある。 最近出来た劇場である。ビルの1階がそのスペースになっている。 駅前劇場くらいの小さなスペースである 。隣が「カクヤス」という酒のディスカウントショップと 「モスバーガークラシックス」という、初めて見るモスバーガーの店があった。 飯田橋から神楽坂の坂を上り毘沙門天を超えた信号を 曲がったところにある。ギリギリに到着。当日券を購入する。 舞台は挟み込むようなカタチになっており 真ん中に長い橋があるような仕立てになっている。 左右に舞台の入口となる開口部がある。 客席は60%くらいの入りだったろうか? 数えて見ると40名くらいの観客が居たように思う。 燐光群とフィリピンの国際交流プログラムももう何年続いているだろう? 燐光群の俳優とフィリピンの俳優が共同して舞台を作っていくという試みである。 前回見たのは笹塚ファクトリーだった。 今回も前回同様、オムニバス形式で舞台は進行していく。 今回は三つの舞台からなる。 「虎の杖」竹内一郎作・演出「雪を知らない」坂手洋二作・山本清多演出、 休憩を挟んで「コレヒドール」山本清多作・演出。約2時間40分の公演である。 南の島というタイトルにもあるように舞台は、 日本の南の島沖縄とフィリピンの島である。 そこから現状の様々な問題が浮き彫りにされる。 演劇的にドキュメントな事実を浮き彫りにするための方法がここには詰まっている。 「虎の杖」はイタドリという植物があるがその植物のことを「虎の杖」というそうである。 「沖縄の地方新聞のオフィス」と「フィリピンのある場所」が交互に出現する。 対比されるのは米軍の基地の問題である。 フィリピンでは火山の噴火も原因のひとつだったのかも知れないが、 米軍基地の撤退に成功する。その事実を聞いてビックリした。 撤退された最初は雇用が落ち込んだらしいのだが この10年でそういった問題もなくなり完全に復活を遂げたとのこと。 その志とプライドがフィリピンの人たちには流れている。 経済が困窮するかもしれないにもかかわらず 果敢に原則論を貫き通す国民性に驚いた。 そうして米国相手に交渉して基地の撤退を実行するのだから それは、お見事!というしかない。 次の「雪を知らない」は沖縄嘉手納基地の湾岸戦争の頃のスナックが舞台となっている。 エンタテイメントビザで踊っているフィリピンダンサーと男性客とスナックのママ。 そこに東京からダンサーの姉が訪ねてくる。 彼女は東京でメイドの仕事をしている。 メイドの姉と一緒に雇い主の娘が伴ってやってくる。 舞台では日本語と英語とタガログ語が交錯する。 これは他の全ての舞台にも言えることであるが、 異なった言葉が混在して進んで行くことを目の前にする体験は 記憶に残るものになる。 それは言葉の意味だけではない記憶として残る。 国際交流の舞台のいいところはこんなところにもある。 湾岸戦争が始まった年は、阪神淡路大震災や地下鉄オウムサリン事件が起きた年。 その事件の頃に湾岸戦争も始まったのである。 「コレヒドール」はフィリピンにある小さな島の名称だそうである。 先日、NHKの特集で「レイテ島玉砕」の番組をみたばかりだったので ここでもか!という思いで見た。 この島では、最初、日本軍が米軍を追い払い、 数年後に、米軍によって日本軍はこの島で徹底的にやられる。 しかしこの二者の視点だけで語られがちなことを 山本清多はフィリピン人の視点からも描こうとする。 自分たちが平和に暮らしていた場所に勝手にやってこられた人民の視点から。 日本軍と米国軍がこの地で戦争をし、土地を荒らし、 人民の食糧などを略奪し、女性住民を犯し、彼らを殺す。 勝手にやってこられたフィリピンの人たちはたまったものではない、 いったいどのような視点で彼らはこの戦争を見ていたのだろうか? この舞台の構成が面白かった。 現在のコレヒドール島に来た日本人観光グループと現地で雇われたフィリピン人。 そして、時代は一挙に遡って第二次大戦の様々な軍人や 現地のフィリピン人などが登場する。 時代の境界は曖昧になり、登場人物が交錯し始める。 そこに様々な遊びの手法が取り入れられて面白い奇妙な舞台が出来上がる。 この演出的な冒険は評価されるべきものだろうと思う。 とともにこれらの舞台自体を多くの人が見て 何かを考えるきっかけになってくれればいいのになと思った。 そんな舞台だった。9月9日まで。
by haruharuyama
| 2008-09-03 08:41
| 舞台
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