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学生時代だから、いまから25年くらい前になる。 ある工場で3日間の短期のアルバイトの契約をしたことがある。 それは出来上がった商品を延々と箱詰めしていくだけの作業。 朝のラジオ体操から始まり、昼休憩、そして残業できる人を夕方工場の係りの人が聞きにくる。 残業が出来る人は工場に残ってその後数時間作業をする。 箱がベルトコンベアーに乗って流れてくる。 それをただ単に機械的に箱に詰めていく。 今なら、機械化され自動的に箱入れなどは行われるのだろう。 機械が行っていることを人間がやる。 こうした労働を苦もなくやるのには、コツがあるらしい。 作業をすることについて考えてはいけない。 なぜ自分がここにいてこれをしているのか?と考えることが罪悪になる。 そのことを考えた時点でその作業はむなしくなる。 考えずにただ単に身体を動かすだけの作業に集中する。 そのことによる得失などを考えない。 そうすると工場で働き続けられると聞いた。そうなのか? 単純作業に最も向いていない僕は、 その日は残業はしたのだが(少しでも小金が欲しかった) 次の日からアルバイトに行かなかった。いや、行けなかった。 同時期、キャタピラーのついた重機の油汚れを 延々とシンナーなどで落としていくというアルバイトをしたが、 このアルバイトの方が僕には向いていた。 汚くても危険できつくても、少しでも違う作業が毎回行われる方が 自分に向いているのだと思った。 このアルバイトは、時給も良かった。 以前、車雑誌「NAVI」に期間従業員のルポルタージュが掲載されていた。 自動車工場で働く期間従業員を実際に経験してルポルタージュしたもの。 当時はバブル崩壊の失われた十年の始まり。 そこではまだ派遣労働法が成立しておらず期間従業員という言葉が使われていた。 実質の作業は現在の派遣従業員と同じである。 工場で働きながら会社の用意してくれた寮で暮らし、工場と寮の往復の毎日。 ただ生きること、そこには昇給や、昇進といった未来はない。 希望が失われてしまった実情がこのルポルタージュでは詳細に描かれていた。 今回の舞台を見てこのような体験が思い出された。 これは労働に対するメッセージを秘めた舞台である。 「収入の格差はあっても希望の格差はなくさなければならない。」 実感。この台詞がこの舞台のすべてを語っている。 ある地方の工場が舞台。そこでは様々な人が働いている。 生活を支えるため、将来の夢をかなえるため、何となく生きていくためなど。 彼らは、商品の箱詰めの仕事を行っている。 そこに工場長や、本社から派遣されてきた正社員などが絡む。 派遣労働者としてある編集部から派遣されたフリーライターがここで働く。 まるで以前読んでいた「NAVI」の連載のようではないか!と思った。 彼はそこで行われている大企業の労働格差について見聞し、文章にする。 ときどき編集長にそのことを報告する。 夫が会社からリストラされ自殺し収入源がなくなった未亡人がここで働き始める。 以前、会社員をしていた彼女はモラルが高く仕事ができるのだが、 その彼女も派遣労働者。 派遣労働者が彼らの権利を勝ち取るため、そして彼らの雇用を守るため立ち上がるのだが 結局、この会社は倒産してしまう。現実はそんなものである。 京急品川のホテルでもそんなことがあった。 単に夢物語に終わらせないリアリティが、舞台に魅力を与える。 キャスティングをもう少し綿密にやればさらに面白い舞台になると思った。 歌が何度か挿入される。 ヴォーカルの音量がもっとあればいいのにと思いながら聞いていた。 シンプルな舞台装置だったが観客にわかりやすく物語を紡いでいく 清水智枝子と伊藤秀隆のコンビの今後を見守っていきたい。 ▲
by haruharuyama
| 2009-07-18 09:15
| 舞台
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