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いままで何本も岩松了の舞台を見て来たが、 本作はその中でも最高傑作のひとつではないだろうか? 幸福なまでの俳優のキャスティング。 そのラブコールに演技で応えた俳優。 岩松さんの細やかなところまで配慮した演出。 それらが三位一体となって、私たちの心の中に沁みとおる舞台が完成した。 こころの柔らかいところがシクシクとなり、そのシクシク感が 劇場を出ても続いている。 この舞台を見ようと思ったのは観劇仲間からいただいた 徳永京子さんのツイートだった。 引用する 「『市が尾の坂』、名作という言葉しか見つからない。 ささやかな欲望しか持たない人々の右往左往が、 なぜこうも一瞬一瞬、エロスを孕んでいくのか。 これを書いた時、岩松了は40歳だったという驚き。 とりあえず39歳以下の劇作家と劇作家希望者には全員観てほしい。 そしてラストの美しさは、演劇史屈指。」 これを読めば、「その通り。以上!」納得。 144文字以内に収めてこうした文章を書ける徳永さんスゴイ! これを読んで早速、ネットでチケットを予約した。 当然後ろの方の席だったのだが、 この舞台は本多劇場のどの席に座っても問題ない。 本作は岩松さんが以前「市ヶ尾」に住んでいた経験を 基にお書きになったと聞いていた。 時代は1992年の夏の終わりのことである。 まだ携帯電話もなかった頃。 坂の上の方にあるのか?昔からの家に住んでいる男三兄弟。 長男(大森南朋)と三男(森優作)は地元の郵便局に勤めており 郵便配達の仕事をしている。 次男(三浦貴大)はサラリーマンをしており東京に毎日通勤している。 海外出張などもあり忙しい次男。 そこに時々、近所の女性(麻生久美子)がやってくる。 彼女は市ヶ尾に住む画家の先生(岩松了)の再婚相手である。 先生には別れた妻との間にできた男の子がいる。 そこに麻生久美子が嫁としてやってきたのだ。 男の子の世話などをするために家政婦さん(池津祥子)を 先生の家では雇っている。以上6人だけが登場する。 会話の端々から垣間見える圧倒的な他者へ向けてのやさしさ。 こんなに慈愛に満ち溢れた舞台を久しぶりに見た。 これは実は、小津安二郎の映画の世界でもある。 細やかな日本人が持っている感覚と感情が丁寧に描かれている。 グローバリズムという名のもとにそうした感覚がだんだんと薄れてきている私たちに、 その感覚をもう一度思い出して欲しいという 岩松さんの執念みたいなものがここにはあるのかも知れない。 いまなら、是枝裕和監督が手がけた映画「市ヶ尾の坂」を見てみたいなと思った。 本当に映像化できそうな気がしている。 夏の情景が描かれる。 夏の雨や風、花火などの表現がいい。 実際にその壁の向こうにいままさにあるような感覚。 ひと夏の話を描いた、多くの映画を思い出す「風の歌を聴け」(大森一樹監督) 「おもいでの夏」(ロバートマリガン監督)「ふたり」(大林宣彦監督) 「サマーウォーズ」(細田守監督)などなど。 夏を描いた映画の持っている情緒感はいまでも自分の中に残っていることを再認識する。 本作も同様。 三兄弟の麻生久美子に対する独特の感覚がいい! 母性を求めるもの女性を求めるもの そして、ただ単に愛を与えるもの。 何気ない馬鹿な三兄弟の日常の中にそうした感情が見え隠れする。 こうした舞台を見ると本当に一期一会という言葉の重さを改めて認識する。 あっという間の上演時間2時間10分だった。6月3日まで。 「当日券あります」と書かれていました。その後、全国公演がある。 ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
by haruharuyama
| 2018-05-27 08:39
| 舞台
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小田急線が複々線になって成城学園前駅に初めて降り立った。 南口を出て東へ駐輪場の間を抜けて坂を下っていく途中にこのアトリエがある。 庭が広くて洒落たお家。エントランスがかわいい。 この玄関で受付を終え中に入ると2階までぶち抜かれた 広い倉庫のような空間になっている。 そこに暗幕が貼られ舞台仕様になっていたが 通常はギャラリースペースなどで使用されているのだろう。 作:和田尚久、池田ゴンサロ、演出:吉岡牧穂、 振付:橋本ロランス、音楽・演奏:大谷能生。 出演者は多摩美術大学の演劇専攻の学生が6人。 そして20代前半の新人俳優が1名の合計7名が オムニバスでダンスとコントと演劇の融合みたいなパフォーマンスを行った。 主宰の和田尚久さんは放送作家や落語会やイベントのプロデュースなどをされている。 彼の周辺のプロの放送作家や音楽家などが集まって学生とともに作った。 どんなものだろう?と最初心配していたが 見終わって「ああ面白かった!」というのが率直な感想。 計6つのお話で構成されている。 1、「小嶋小鳥」(こじまことり)2、「ハミング」3、「ママの帝国」 4、「怖いハナシ」5、「お父さんの処世術」6、「タクシー」。 後半になるに従ってこの舞台の暗黙のルールみたいなものが わかってくると物語に集中できる。 劇の間にダンスが挿入されコントのような演劇のようなものが上演される。 見ていて、あ、これって小林賢太郎みたいだな!?と思った。 そういえば小林賢太郎も、多摩美術大学出身だな!?と思い出す。 俳優たちの衣装が上半身は白いシャツ、 下半身は黒いパンツかスカートに黒い靴と決まっており きちんとアートディレクションされている。 しかも各人それぞれのデザインの白いシャツが似合っている。 登場人物がときおり狂気を演じる。 人間は裏表があるので秘められたものが必ずある。 それをこの舞台ではデフォルメして演じる。 特に「怖いハナシ」の北実怜や「タクシー」の三方美由起 「ママの帝国」の藤井智資「お父さんの処世術」の松永治樹などが印象に残った。 今後は、物語の強さをもっと激しくしてもいいのではないだろうか? いろいろな演技が出来る彼らにさらに深い役を与えていくことが 彼らの成長につながっていくのでは? それには作家が、これ実際に出来るのか出来ないのか?ぐらいの ギリギリの脚本を大量に用意し、実際にやってみて 優れたものだけを厳選して上演する。 みたいな方法を取ればさらなる高みに行けるのでは? ハリウッドでは映画の脚本が大量に集まりそこから超超厳選されるという。 舞台では上演前に実際に俳優が演じてやってみるという贅沢が許される。 それを見て集中と選択を進めていく、みたいなことをやれば この「コント・ダンス・演劇・オムニバス公演シリーズ」は ある種の独自の公演になっていくのでは? 東京タワーに時々降下してくる謎のUFOは 私たちが抱えている不安の象徴だったのか?それとも? ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
by haruharuyama
| 2018-05-27 08:27
| 舞台
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