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てがみ座、紀伊国屋ホール進出!脚本:長田育恵、演出:木野花。 長田の戯曲を書くチカラの成長が著しい!毎回毎回感心する。 特に史実を基にしたものなどを書くときにはこれでもかというくらいの 資料にあたって戯曲を書いていることがよく伝わってくる。 それだからこそ俳優たちのセリフが生きて聞こえてくる。 本作は日本が韓国を併合した後の戦中から戦後にかけての話。1945年~1970年くらいの間。 戦前、日韓併合で多くの日本人が朝鮮半島で暮らした。 同時に朝鮮半島に居た朝鮮人の人たちは日本にやってきて 仕事をしたり家族を作ったりした。 今では、釜山から高速フェリーに乗れば数時間で 九州に到着できる距離に私たちは生きている。 近いもの同士が結ばれるのは当たり前のこと。 なのに、民族が違うと言う理由で私たちは区別し差別しいがみ合う。 戦後の1950年代に米国対ソ連&中国という構図で朝鮮戦争が勃発したが、 同じ民族同士で殺し合いをさせられたなんて、 何と哀しい事実であるだろう。 そうしたたくさんの現実を長田は本作の中に 織り込み激動の朝鮮半島南部の現代史を描いた。 中心に描かれるのは朝鮮半島に渡って朝鮮人と結婚したり、朝鮮で仕事をしている日本人女性たち。 石村みかは元「両班」(やんばん)の朝鮮人の本家に嫁いでいる。 夫は戦争に出兵しており、その帰りを 家の中のこまごまとしたことを手伝ってくれている 姜景達(カンギョングル)(半海一晃が演じている)と一緒に主人の帰りを待っている。 そこに同居することになる桑原裕子。 桑原は日本に帰りたいが帰ることが出来なくなり 石村の家に居候しながらマッコリを作って売って生計を立てている。 内田慈(うちだちか)は広島は呉の軍港で朝鮮人の男と結ばれた。 夫は広島で被曝した。戦後、二人で連れ立って男の故郷に戻って来た。 男は日本では朝鮮人と言われて差別され、 朝鮮に戻ってくると日本人に魂を売った男としてまた差別される。 そんな厳しい現実に長田は冷徹に向き合い戯曲を紡いでいる。 内田が喋る呉の言葉がいい!まるでアニメ映画の「この世界の片隅に」で、 のんが演じたすずちゃんみたい。けなげな姿がココロを打つ。 戦争が終わって、朝鮮半島に残った日本人妻たちは そこにとどまり日本に帰国することもできなくなる。 そうしているうちに朝鮮戦争がはじまりまた大変な状況になっていく。 半海一晃は戦後「慶州ナザレ園」を石村たちと運営する。 キリスト教精神の慈愛にあふれた教会の施設で半海は聖職者として生きる道を選択する。 韓国にいくとたくさんの教会があるのはいったいどうしてなんだろう? キリスト教は従来の儒教ととともに 韓国文化となっている。 1965年にようやく日本人妻たちが戸籍を証明するものがあれば 日本に帰れることになったのだが、 戸籍が抹消されていたりするものも多かったことが本作を見るとわかる。 日本ですでに戦死の報告をされており戸籍が抹消されていた。 その方たちは帰ることが出来ない。 しかし、彼女たちはたくましく彼の地で生きていく。 結局生きていれば何とかなるさ!というたくましいメッセージがさわやかに伝わって来る。 上演時間2時間15分。この作品も長田の代表作となるだろう。 そして、木野花の力強い演出がいい。 舞台は1970年安保闘争の新宿?で終わる。26日まで。 ![]() ![]() ![]() ▲
by haruharuyama
| 2018-06-23 11:02
| 舞台
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縁あって、貴重な公演を見ることが出来た。 中村勘三郎さんに書き下ろした戯曲を新たなキャストで作り替えたものらしい。 勘三郎さんはどこかでこの舞台を見てくれているのかにゃ? 阿部サダヲ、岡田将生、多部未華子、荒川良々…。とものすごいキャストが登場。 立ち見席もいっぱいになっている観客席の900人がこの舞台を見つめている。 チケットが約1万円なので一回の公演で900万円近い金額が収入となっている。 それゆえか?舞台の美術や照明、そして戸田京子の手掛ける当時の衣装、 そして、ヘアメイクの大和田一美が手掛けた膨大な日本髪やちょんまげを結ったカツラ群! また本水が大量に劇場内に設置され、これでもかというくらい 美しい雪降らしなど! 贅を尽くすというのはこういうことを言うのだろう。 演劇公演が持つ芝居の非日常性や祝祭性を強く感じる。 女性ファンの姿が多く休憩時間のトイレの列が半端ない。 終演後、食事に行かれる方は上演時間の3時間半後くらいの予約がいいのではないでしょうか? 幕末から明治時代の開国に向けての混乱のとき。 東北の寒村から口減らしのために吉原で働くことになって江戸に出て来る多部未華子。 そして同じ山奥の村でマタギをしている二人の男(岡田将生と荒川良々)が この機を狙って武士になろうと決意して鉄砲を携え江戸にやってくる。 この物語を紡いでいるのが新進の戯作者でもある阿部サダヲ。 阿部は戯作者として鶴屋南北先生(松尾スズキ)と河竹黙阿弥先生(ノゾエ征爾)を崇拝しており、 阿部の心象風景として、実際にこの二人の戯作者がことあるごとに登場し 阿部に意見するのである。 こうしたメタシアトリカル構造(劇の中で劇が進行していき劇とは何かを考えさせられる)を ベースに舞台は進行していく。 舞台が本当に好きだった人たちの作品だな、ということが伝わってくる。 そして松尾はこの戯曲を紡ぐときにアドリブやくだらないギャグを交えつつも 人間のどうしようもない愚かさ醜さ、欲望などをきちんと描く。 この人が持つ負の側面を描くことこそが松尾スズキが 大人計画で延々と続けて来たテーマ。 貧困とそれに伴う人身売買、金と性欲、名誉欲やグロテスクなものに対する奇矯な情熱。 そんな奇妙奇天烈な感覚がないまぜになって豪華な舞台と技術を駆使して展開される。 松尾スズキはそこがぶれない。 昨年1月に拝見した長澤まさみが出演したミュージカル「キャバレー」を貫くテーマも 同様の松尾スズキの意思のぶれなさがある。 そんなアバンギャルドな世界観の表現を シアターコクーンというハイソな劇場で上演することの意味は大きい。(W) 松尾さんはさらに調子に乗ってもっともっと負の側面の強い エログロナンセンス満載の舞台を完成度高くしゃれた感じで伝えて欲しい。 多部未華子の発声がかわいい。よくとおる声で小柄ながら存在感と美しさが際立つ。 このように、品の良さと下品さが同居しているところなどは まさに松尾スズキらしさではないだろうか? 芥川賞候補にもなっているマルチな才能の方なのに 動きが奇妙な俳優の松尾スズキ。 松尾さんを見たいと思って来ているのは私だけではないのでは? 上演時間休憩入れて3時間15分強!7月1日まで。 ![]() ![]() ![]() ▲
by haruharuyama
| 2018-06-23 10:48
| 舞台
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久しぶりの上野ストアハウス。中山夢歩が出演した舞台以来じゃないか? 振替休日の平日の昼間、日比谷線の入谷で降りる。 ネット検索して出て来た鶯谷駅の近くのラーメン屋「長山」(700円)で ラーメンを食べてから劇場に向かった。 マンションの地下にあるこの劇場は大体駅前劇場くらいの大きさである。 今回見たのが最初のプレビュー公演。 値段が2000円と安いこともあり平日昼間にもかかわらず劇場は満席! いちばん後ろに机が置かれており作・演出の中津留章仁さんが陣取っておられる。 何と中津留さんは裸足だった。気合の入り方が違う! この劇団の公演は必ず上演時間を確認する。 今回も上演時間休憩なしの2時間45分である。 トラッシュマスターズらしい長さ。(W) いつも二部構成に分かれておりその構成も含めてこの劇団の魅力がある。 場面転換や幕間でスクリーンに長い長いモノローグが投影され それが下にスクロールしながらセリフが読み上げられる。 そのセリフのスピード感はぜひとも体験してみてください!(むっちゃ早い!) 戯曲の荒唐無稽な設定と、さらにそれを上回るかのような 青々しい荒唐無稽なセリフが登場し、時々観客席から笑いが起きる。 このピュアな感じも中津留章仁らしさと言えるのでは?(W) それゆえ、ファンも多く、特徴的なのは私も含めて 年配の男性の数が多いということ。 政治や社会問題が毎度、戯曲の中に登場し、 中津留章仁の考えがそこに織り込まれている。 本作は再演。初演は2010年。(私は未見)中津留37歳の時に書かれたものだそう。 日中関係の問題を扱っており、今回の上演に合わせて いろんなところが書き直されているだろうことがわかる。 出演者は若手が中心でいつもの劇団メンバーはあまり登場していない。 俳優たちの演技の硬さが見られたがプレビュー公演だったからだろうと好意的に解釈したい。 一幕目は、ある田舎町のバーが舞台。下手に居住スペースがあり扉をはさんで ベッドが置かれている。オープニングはベッドの中で寝ていた全裸の男女のシーンから始まる。 倉貫匡弘とアリスと呼ばれている女(藤堂海)。 倉貫はこの町で生まれてまたここに戻ってきた。 彼はシングルマザーに育てられた。母親が遺した家をバーに改装して営業を始める。 そこには地元の同級生たちが集まってくる。 とても暴力的なやんちゃな漁師町である。 倉貫には妹が居て近くで結婚し暮らしている。 倉貫のおじいさんが日中戦争に行っており南京大虐殺の当事者だったらしい。 そこで多くの中国人を殺害したらしいことがセリフの端々から伺える。 おじいさんの家がその戦争の行為が原因で放火され全焼した。 さらに、この町でいろんな事件が起る。 倉貫とアリス(藤堂海)は結婚する。 倉貫の実の父親は有名な方だったそうで資産家でもあったらしい。 父の死後その遺産が転がり込んでくる。 実の父親からのメッセージを持ってきたのがアリスだった。 倉貫はその遺産を元手にマグロ養殖をはじめ、その後、鯨の養殖も始める。 と荒唐無稽な展開。 そして長くて超早いスクリーンスクロールのモノローグがあって、 宇宙旅行とそこでの事件などが語られ、第二幕目。 そこは、倉貫が社長を務める会社の応接室。 中国は経済大国になっている。そこに鯨保護の団体がやってきて…。 とさらなる激しい展開でこれって韓国ドラマや映画のようだ!と思った。 地上波では放送が難しそうであるが、 今ならネットフリックスやアマゾンプライム、アベマTVなどでの上映配信なら可能ではないか? コンテンツの越境と融合の時代がまさにそこに来ている。 その時に中津留章仁のような人材が貴重なものになるだろう。 上演時間休憩なしの2時間45分(W)6月24日まで。 ![]() ![]() ![]() ▲
by haruharuyama
| 2018-06-23 09:57
| 舞台
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