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作:菅専助(すがせんすけ)、若竹笛躬(わかたけえふみ)、監修・補綴・上演台本:木ノ下裕一、 上演台本・演出・音楽:糸井幸之介(FUKAI PRODUCE羽衣) 摂州とは、大阪の北部から天王寺、そして尼崎あたりの一帯を言うらしい。 私の実家の大阪府高槻市は摂津(摂州)の国の北側なので「北摂地区」と呼ばれている。 曽根崎心中の曽根崎天神があるのも、国立文楽劇場があるのも摂州である。 最近、茶の湯の本を何冊か読んでいる。千利休は大阪の堺の出身。 彼についての本を何冊か読んでいると、 室町時代から大阪の商人たちは南蛮貿易などの商売で大きな富をたくわえており、 それが贅沢な文化を生んでいったと書かれていた。 浪花商人はそうして現在まで続いている。 大阪には、そうした進取の気性があった。 いわゆる現在のスタートアップ?みたいな? 同時に人形浄瑠璃などの文化が生まれ、 その物語を創作する人たちがたくさん出てくるようになった。 本作「摂州合邦辻」も有名な演目。歌舞伎でも上演されている。 なぜ、人気なのか?というのはこれを見ると大いに納得。 物語がとても良くできている。 「しんとく丸」伝説などをアイデアの下にして高安家の息子である 「駿徳丸」(田川隼嗣)を中心に物語が進んでいく。 糸井演出らしく、劇中に音楽がふんだんに登場する。 歌詞が面白い。 そしてリリカルなメロディーが見ている人の感情を揺り動かす。 俳優たちは全員マイクを付けて音響ミキサーがシーンごとに 細やかな調整をしてくれている。 この数年、木ノ下歌舞伎のチケット確保が難しくなってきている。 ただし、人気になったことによって予算がついて こうした技術的なバックアップがちゃんとできるようになったのは本当に喜ばしい。 そして、初めて木ノ下歌舞伎を見た人の何割かは確実にリピーターとなっていく。 歌舞伎ファンと思われる人たちも多い! 本作の成功の大きなポイントは内田慈の起用では? 以前の木ノ下歌舞伎は、俳優のレベルがバラバラで、 それによって物語の本質が見えにくくなってしまったというような公演もあった。 この数年はそんなことはなく、的確なキャスティングが行われている。 特に本作では玉手御前を演じる内田慈の演技によって 物語の深みが大きくなったのでないか?幼い頃のあどけない少女から 母性溢れる母親を演じ、時には恐ろしい悪女のようにも変化する。 そして合邦の娘としての親子の愛情の交わり、母親としての子どもに対する態度。 それらをすべて包含する芝居はかなりの演技の幅が要求される。 内田が歌う楽曲もチャーミングな声で魅了する。 オープニングのシーンがいわゆる「クライマックスシーン」から始まる演出は、印象的。 しかしながら、その印象は、時間が経つに従って変化する。 その変化を受け容れながら いろんなサブエピソードがインサートされ徐々にクライマックスに向かって進んでいく。 音楽で対位法という技法がある。 別のメロディーが組み合わさってそれがさらに新たなハーモニーを生みだすというもの。 本作は各登場人物たちの物語が複数並行して描かれ エンディングに向けて対位法的なスタイルで進んでいった。 音楽を得意とする糸井さんならではの演出なのか? ラストシーンが長いのが少し気になった。 現在とこの物語の伝統を接続する。 まさに木ノ下歌舞伎のコンセプト通りの舞台! 上演時間2時間20分。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
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by haruharuyama
| 2019-03-18 10:53
| 舞台
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